材料特性
材料特性は「多相」(Multiphase) モジュールのボリューム条件であり、選択したボリュームを参照します。
Flow Analysis ツリーの「ドメイン」(Domains) で流体ドメインを選択すると、「プロパティ」(Properties) パネルに材料特性が表示されます。
密度
選択したボリュームの密度は、「プロパティ」(Properties) パネルの「多相」(Multiphase) および「共通」(Common) モジュールで指定できます。
混合物の密度は、以下のオプションを使用して、個々の成分の密度から計算されます。
• 「体積分率平均」(Vol. Fraction Average) - 各成分の密度をその体積分率に基づいて平均することによって、選択したボリューム内の混合物の流体密度を計算します。
• 「ユーザー指定」(User Specified) - 個々の成分の密度に関係なく、ユーザー定義の関数または固定値に基づいて、選択したボリューム内の混合物の平均流体密度を直接設定します。
各成分の密度は、「共通」(Common) モジュールでのみ、「一定密度」(Constant Density)、「理想気体の法則」(Ideal Gas Law)、「等エントロピー気体の法則」(Isentropic Gas Law)、「圧縮性液体」(Compressible Liquid)、または「定義式エディタ」(Expression Editor) を使用した「ユーザー指定」(User Specified) として指定します。
粘度
• 「体積分率平均」(Vol. Fraction Average) - 各成分の粘度をその体積分率に基づいて平均することによって、選択したボリューム内の混合物の粘度を計算します。
• 「質量分率平均」(Mass Fraction Average) - 各成分の密度をその質量分率に基づいて平均することによって、選択したボリューム内の混合物の流体密度を計算します。
• 「ユーザー指定」(User Specified) - 個々の成分の密度に関係ない、ユーザー定義の関数または固定値に基づいた、選択したボリューム内の混合物の平均流体密度。
各成分の粘度は、「流れ」(Flow) モジュールでのみ、「定数動的粘度」(Constant Dynamic Viscosity)、「定数キネマティック粘度」(Constant Kinematic Viscosity)、「サザーランドの法則」(Sutherland Law)、「ビンガム」(Bingham) モデル、「ハーシェル-バルクレイ」(Herschel-Bulkley) モデル、「ユーザー定義の関数 (非ニュートン)」(User Defined Function (NonNewtonian))、または「定義式エディタ」(Expression Editor) を使用した「ユーザー指定」(User Specified) として指定します。
熱伝達を伴う多相フローの問題では、「エンタルピーモデル」(Enthalpy Model) と「熱伝導率」(Conductivity) を指定します。
エンタルピーモデル
「Multiphase」モジュールと「熱」(Heat) モジュールの両方で、混合物のエンタルピーモデルを指定できます。
混合物のエンタルピーモデルは、以下の方法のいずれかを使用して、個々の成分のエンタルピーから計算されます。
• 「Mass Fraction Average」 - 各成分のエンタルピーをその質量分率に基づいて平均することによって求められる、選択したボリューム内の混合物の流体エンタルピー。
• 「ユーザー指定」(User Specified) - 個々の成分のエンタルピーに関係ない、ユーザー定義の関数または固定値に基づいた、選択したボリューム内の混合物のエンタルピー。
各成分のエンタルピーモデルは、「熱」(Heat) モジュールでのみ、「Constant Capacity」、「JANAF Table」、「User Defined Function (NonNewtonian)」、または「定義式エディタ」(Expression Editor) を使用した「ユーザー指定」(User Specified) として指定します。
熱伝導率
「多相」(Multiphase) モジュールと「熱」(Heat) モジュールの両方で、混合物の熱伝導率を指定できます。
混合物の熱伝導率は、以下の方法のいずれかを使用して、個々の成分の熱伝導率から計算されます。
• 「体積分率平均」(Vol. Fraction Average) - 各成分の熱伝導率をその体積分率に基づいて平均することによって、選択したボリューム内の混合物の熱伝導率を設定します。
• 「ユーザー指定」(User Specified) - 個々の成分の熱伝導率に関係なく、ユーザー定義の関数または固定値に基づいて、選択したボリューム内の混合物の熱伝導率を設定します。
各成分の熱伝導率は、「熱」(Heat) モジュールでのみ、「Constant Prandtl Number」、「Constant Conductivity」、または「定義式エディタ」(Expression Editor) を使用した「ユーザー指定」(User Specified) として指定します。
表面張力
選択したボリューム内の成分で表面張力を考慮します。表面張力は、「流れ」(Flow) モジュールでのみ、混合物を構成する各成分について有効になります。
表面張力とそれに関連する値は、1 つの成分でのみ選択します。その他の成分の「Surface Tension」は「いいえ」(No) に設定する必要があります。表面張力を有効にしなければならないかどうかは、運動量やその他の力を基準とした表面張力の大きさによって決まります。ウェーバー数とボンド数が、表面張力を有効にするかどうかの尺度となります。
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表面張力は、界面の両側の流体のプロパティの組み合わせによって決まります。現在のリリースでは、流体が複数ある場合でも、表面張力は 1 つの成分だけに関連付けることができます。
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