慣性リリーフ - Creo Ansys Simulation
「慣性リリーフ」(Inertia Relief) 設定を使用して、非拘束モデルをモデル化して解析できます。このオプションは、空間に自由に浮遊しているが荷重が適用されていると見なすことができるモデルに役立ちます。モデルに拘束が定義されている場合に「慣性リリーフ」(Inertia Relief) オプションを選択すると、定義済みの拘束は無視され、代わりに慣性リリーフが考慮されます。
「慣性リリーフ」(Inertia Relief) オプションが選択されている検討では、3 ポイント拘束が含まれている 3-2-1 拘束条件セットを使用して拘束が内部で設定されます。検討に定義されている拘束はすべて無視され、代わりに慣性リリーフが考慮されます。
3 ポイント拘束は変位の解に影響しますが、応力の解には影響しません。
モデルに慣性リリーフを定義するには
次のいずれかの設定を使用して、モデルに慣性リリーフを定義できます。
• セッション内のすべての検討で慣性リリーフ設定を使用するには、 > の順にクリックし、左側の表示枠の「アプリケーション」(Applications) リストで「シミュレーション」(Simulation) を選択します。「シミュレーションのオプションを設定」(Set Simulation Options) ページが開きます。「ソルバーの設定」(Solver Settings) をクリックして「ソルバーの設定」(Solver Settings) ダイアログボックスを開きます。「慣性リリーフ」(Inertia Relief) 設定のリストから「オン」(On) を選択します。
• 検討で、 > の順にクリックして「ソルバーの設定」(Solver Settings) ダイアログボックスを開きます。「慣性リリーフ」(Inertia Relief) 設定のリストから「オン」(On) を選択します。
慣性リリーフを使用する場合のベストプラクティス
Creo Ansys Simulation で慣性リリーフ設定を使用する場合のガイドラインを次に示します。
• 混合モデルでは、慣性リリーフを使用して正しい結果を得るために接触が適切に定義されている必要があります。次の場合には、手動で接触を定義する必要があります。
◦ ビームからビーム
◦ ビームからシェル
◦ ビームからソリッド
◦ シェルからソリッド
• モデルに 3-2-1 拘束が自動的に定義されるようにするには、同一直線上にない点がモデルに 3 つ以上存在する必要があります。球体のみから成るモデルでは、慣性リリーフ設定を使用できないことに注意してください。
• 慣性リリーフを使用したシミュレーション検討では、ジョイントしないボディがモデルに複数存在しないことを確認します。ジョイントしないボディがモデルに複数存在する場合、不完全拘束エラーによって解析が失敗します。ジョイントしないボディが複数あるモデルに対して慣性リリーフ解析を実行するには、ボディ間に相対運動がないように、ジョイントしないすべてのボディが結合されている必要があります。モデルの任意の 2 つのボディ間に相対運動が存在するように結合されている場合、慣性リリーフ解析が失敗します。