ローカルミリングには、次の 4 つのタイプがあります。

ローカルミリングは常にらせんスキャンアルゴリズムを使用して実行します。したがって、「荒削りオプション」と「スキャンタイプ」パラメータはこの NC シーケンスタイプには適用できません。

「カットタイプ」を「アップカット」または「ダウンカット」に設定している場合、一方向のミリングが実行されます。「カットタイプ」が「なし」(この値はローカルミリングにのみ適用できます) の場合、以下の図のように工具は前後に移動して材料を切削します。

このタイプのローカルミリング NC シーケンスでは、通常、ボリューム、プロファイル、または別のローカルミリング NC シーケンスで残された材料を小型の工具で除去します。ローカルミリング NC シーケンスなどを作成すると、参照 NC シーケンスを選択するプロンプトが表示されます。続いてこの参照 NC シーケンスで残った材料が計算され、この材料のみが加工されます。ボリュームまたはプロファイル NC シーケンスの後で、各領域のミリングを実行できます。以下の図は、参照によるローカルミリングを示します。

このタイプのローカルミリング NC シーケンスでは、エッジを選択してクリーンアップする 1 つ以上のコーナーを指定します。除去する材料の量は「コーナーオフセット」パラメータ、またはユーザーが指定する "前の工具半径" の値に基づいて計算されます。以下の図は、「コーナーエッジ」(Corner Edges) を使用したローカルミリングを示します。

このタイプのローカルミリング NC シーケンスでは、大型工具で加工した後、指定サーフェス上に残った材料が計算されてから、カレント (小型) の工具で残った材料を除去します。前の工具は、ボールエンドミルである必要があります。加工するサーフェスを明示的に選択するか、またはミルウィンドウを使用してサーフェスを選択できます。デフォルトのツールパスが計算されたら、加工するサーフェスのサブセットの選択、またはこれらのサーフェスを加工する順序のカスタマイズを行えます。

このタイプのローカルミリング NC シーケンスでは、コーナーに沿って単一パスまたは複数平行パスツールパスを作成することによって、選択したサーフェスのエッジがクリーンアップされます。単一ペンシルミリングパスでは除去しきれない材料がある場合、XY ピッチが一定の平行ミリングパスを使用してジョブのコーナーをクリーンアップできます。

平行ミリングパスは、単一ペンシル加工パスと一定サーフェス XY ピッチパスが組み合わさったものです。ここでは、設定されているパス数が既存のペンシルパスからオフセットされます。平行パスは、(方向に関係なく) ジョブのサーフェスに沿って、互いに一定の距離にあります。これは、削り残し加工によって生じた境界を加工する場合や、パス間の 3D 距離を一定に保ちたい場合に便利です。一定サーフェス XY ピッチは、閉じたプロファイルから、またはツールパスから取得した開いたプロファイルから実行できます。開いたプロファイルの一定サーフェス XY ピッチでは、開いたプロファイルの両側に、一連のペンシルオフセットミリングパスの効果がある、指定した数のオフセットが作成されます。

「最大コーナー角度」パラメータを使用すると、垂直領域と水平領域を切り離すことができます (デフォルトの角度は 30)。この後、「加工順序」パラメータを使用して、コーナーだけを加工するのか (垂直領域)、またはサーフェスだけを加工するのか (水平領域)、あるいは両方を加工するのかを指定できます。