Fatigue Advisor のアドバンス調整
Fatigue Advisor は、モデルの疲労寿命を計算するツールです。Fatigue Advisor は、通常必要とされる内容をすべて入力しなくても、疲労しやすいデザインであるかどうについて、初心者のユーザーが簡単にフィードバックを得られるように設計されています。これを実現するために、Fatigue Advisor では、比較的取得しやすい内容を入力するようユーザーに求めるとともに、ユーザーが直接提供しない内容 (周期的材料特性など) に対しては非常に堅実なデフォルト値が内部設定されています。上級ユーザーの方は、これらのデフォルト値を変更して、堅実性の低い状況を調べることもできます。
デフォルトの状態では、Fatigue Advisor は、ユーザーのモデルで疲労が問題であるかどうかを簡単に特定したり、イテレーション設計されたものを比較したり、潜在的な破壊箇所を特定したりすることが可能な優れたツールです。Fatigue Advisor では堅実な結果が提供されるので、Fatigue Advisor を使用するとモデルに関するあらゆる懸念を発見できます。たとえば、Fatigue Advisor において材料信頼性レベル 90% というデフォルト値を使用する場合、ユーザーが設定したモデリング条件下で得たテスト結果の 90% がソフトウェアの予測よりも寿命が長くなる可能性があることを意味します。
疲労に関する専門家は、Fatigue Advisor の内部設定デフォルト値が堅実的すぎるので、用途によってはそのデフォルト値を使用したくないと思うことがあります。たとえば、Fatigue Advisor の寿命予測と、特定のテスト結果や別の疲労シミュレーションソフトウェアから得られた結果との比較に関心がある場合、堅実なデフォルト値を使用すると、これらの結果に関して適切な相関関係を得られないことがあります。このような場合には、類似したパラダイムで比較を行うことにより結果間の相関関係が改善されるよう、内部パラメータのデフォルト値の調整を検討してください。
Fatigue Advisor のパラメータのデフォルト値は、各種
コンフィギュレーションオプションを使って変更します。不適切なデフォルト値を設定すると、解析結果がおかしくなることがあるので注意してください。したがって、デフォルト値の変更を行うには、疲労理論に関して十分な知識が必要です。
デフォルト値を変更できるパラメータのリストを以下に示します。
調整が必要になることがあるもう一つのパラメータは、可変振幅荷重履歴です。Fatigue Advisor では、疲労解析を定義するときに、一定振幅または可変振幅の
荷重履歴を指定できます。可変振幅荷重履歴を使用する場合は、データを入力することも、荷重履歴を定義している
ASCII ファイルをインポートすることもできます。可変荷重履歴ファイルをインポートすると、より良い相関関係テスト結果を得られるようになります。可変振幅荷重履歴として ASCII ファイルを利用するために、コンフィギュレーションオプションのデフォルト設定を変更する必要は一切ありません。