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Creo NC の用語集
この用語集には、Creo Parametric 特有の用語と一般的な Creo NC の用語の簡単な定義がまとめられています。
用語
定義
3 軸ミリング
ワークピースや工具が 3 本の直線軸で運動するミリングオペレーションです。
4 軸平面
3 つの直線軸モーションと 1 つの回転軸モーションで構成されます。
4 軸ターニング
同時に動作するタレットを 2 つ以上備えた CNC 旋盤を使用して実行されるターニングです。主に領域ターニングに使用されます。
円弧開始
切削を行うワークピースで工具が切削を開始する方法の一種です。円弧開始はサーフェスミリング NC シーケンスとスワーフミリングにのみ適用可能です。工具はカットに正接する水平円弧 (NC シーケンス座標系の XY 平面と平行な平面に位置する円弧) に沿って切削を開始します。
円弧送り
ミリングおよびワイヤ放電加工の NC シーケンスに適用可能な製造パラメータです。このパラメータで、円弧に沿ったカット送りを制御できます。"-" (デフォルト) に設定すると、CUT_FEED パラメータ値が円弧送りとして使用されます。0 に設定すると、CL 出力で CIRCLE 文の前に RAPID 文が出力されます。
補助 NC シーケンス
補助 NC シーケンスは、ポイント間ツールパスを作成します。これを使用してツールモーションの接続を指定し、必要に応じて 2 つの加工 NC シーケンス間で工具軸の方向を変更できます。
バックボーリング
バックボーリングとは、リーマ加工プロセスまたはボーリング加工プロセスのことです。
高速穴あけサイクル
標準穴あけ加工サイクルの CL (カッター位置) 出力の一種です。
破断距離
穴あけ加工 NC シーケンスに特有の製造パラメータ。破断距離は、「全貫通」(Thru All) オプションを選択してドリルされた穴、または「自動」(Auto) 深さオプションを選択してドリルされた貫通穴に関連付けられている CYCLE 文の Z 深さに対して、NC が追加する値です。
カット構築
加工カットに対する工具のアプローチと終了動作を、切削タイプに応じて定義します。
センタードリル
センタードリルは、旋盤の中心を決めるためのネスティング穴を開けたり、ドリルオペレーション用にパイロット穴 (加工オペレーションをガイドする働きを持つ穴) を作成したりする場合に使用します。センタードリルは短く硬いため、ツイストドリルのようなぶれがありません。したがって、パイロット穴は正確にワークピースの中心に作成されます。センタードリルには、太いシャフトと短い溝が付いています。
チェックサーフェス
意図しないツールモーションを防ぐための境界としてサーフェスの加工部分を限定するのに使用される、ユーザー作成のサーフェスです。
クリアランス距離
ワークピースのサーフェスの上にとる高さで、工具パラメータはこの高さで変更されます。たとえば、ミリングの開始モーションまたは終了モーションでは、このクリアランス距離で早送り動作が終り、PLUNGE_FEED が始まります。
クリアランス平面
クリアランス距離にあり、ワークピースの加工サーフェスと平行な平面です。
接続モーション
接続セグメントに沿って工具が移動することです。接続セグメントは、ドリルする順に穴を選択して穴の軸を接続する際に使用されます。
コーナー条件
コーナー条件は、ワイヤ放電加工 NC シーケンスと軌道ミリング NC シーケンスに適用可能です。ワイヤ放電加工 NC シーケンスまたは軌道ミリング NC シーケンスで「エッジ」(Edge) または「カーブ」(Curve) オプションを選択して作成したカットモーション中に、鋭いコーナーのガウジが生じるのを避けるために、このコーナー条件を指定します。
コーナーモーション
コーナーモーションは、ワイヤ放電加工 NC シーケンスに適用可能です。コーナーモーションとは、ワイヤ放電加工 NC シーケンスで「エッジ」(Edge) または「カーブ」(Curve) オプションを選択して作成したカットモーションの頂点に沿って工具が移動することです。
コーナー半径
加工されるワークピース上の凹状コーナーの半径です。NC が NC シーケンスのツールパスを計算するときには、加工するすべての凹状コーナーの半径が "カッター直径 ÷ 2 + 許容半径" で求められる値以上であることが確認されます。許容半径は、「加工機設定」(Machine Tool Setup) ダイアログボックスの「カッター補正」(Cutter Compensation) セクションで指定できます。
シンタックス
2 つのプローブコマンドのグループで、コマンドの単語の副次的キーワードと値で構成されます。プローブコマンドは APT 構文で書かれています。たとえば CLEAR では、CLEAR がモーションの説明であり、"a" は加工機でサイクルが実行される際に発生する可能性がある広範に渡る動作の例です。
カットライン
サーフェスミリングの一種で、開状または閉状境界の間にある領域の加工に使用します。カットラインを選択またはスケッチすることにより、ツールパスの最初と最後のパスの形状を決定します。
カッターパス
オペレーションを完了するためにカッター (工具) が通るパスです。
切削時間
切削が完了するまでにかかる時間です。
深穴ドリリング
工具がステップごとにワークピースに穴をあける、穴あけ加工の一種です。各ステップの深さを、ペックドリルの深さと呼びます。
ガウジ回避
参照モデルで工具の干渉を回避することです。
分離モーション
分離モーションは、2 軸ワイヤ放電加工 NC シーケンスの作成中に、以前に加工した部品を切り離すのに使用します。
診断チェック
製造オペレーション中のあらゆる不規則性を特定するためのチェックです。
ワイヤ外し
ワイヤ放電加工 NC シーケンス中に、カットモーションの合間にワイヤを切断することです。
ドウェル
工具が移動する前に発生する遅延時間です。たとえば、荒削り溝切り旋盤の場合、一定の遅延時間の後に工具が溝切り旋盤の底部から CLEAR_DIST パラメータで指定した値までリトラクトします。この遅延時間がドウェル時間です。
端角度
挿入する工具のジオメトリを定義する角度です。
エンドミル
プロファイルミリング、トレーサーミリング、フェースミリングなどの産業用ミリングアプリケーションで使用する切削工具のタイプです。ミリング対象の材料に応じて、異なるタイプの工具とジオメトリを使用できます。たとえば、アルミニウムのような材料をミリングする場合、溝の深さがかなり浅い工具と、あらかじめ鈍くした (しかし磨いてある) カッター刃先を使用するのが便利です。
彫刻
金属、木材、その他の材料にカットラインを作成するプロセスです。彫刻 NC シーケンスは通常の場合、カーブフィーチャーまたは溝フィーチャーに工具を従わせることによって作成されます。工具直径でカット幅が決まり、"GROOVE_DEPTH" パラメータでカットの深さが決まります。
エンベロープ
エンベロープとは、製造プロセスを容易にするために、円形でない 2 次元断面の外側に作成する覆いのことです。円形でない 2 次元断面では、参照部品またはワークピースをターニング軸 (ターニングエンベロープ座標系の Z 軸) を中心に回転させ、回転した形状の外側の境界をこの座標系の XZ 平面と交差させることによって、Creo Parametric によってターニングエンベロープが生成されます。
終了モーション
工具がワークピースを離れるときのモーションです。
仕上げグルーブターニング
グルーブターニングの一種で、工具は溝の最上部より上の "CLEAR_DIST" の位置で開始し、溝の一方の側に降りて、底を横切って切削し、"PULLOUT_DIST" の分だけリトラクトして、表面仕上げを残します。
仕上げ
荒削りや中荒削りの後に参照部品のディテールを加工する、仕上げ NC シーケンスのことです。仕上げ NC シーケンスでは、STL フォーマットのファセットデータを含むモデルを直接加工することもできます。
フレーム切断機
切削工具の一種で、直線カット、グルーブカット、V 形グルーブカット、Y グルーブカットができます。この切削工具には特殊な円形切削半径を持つレバーが付いているため、外周に沿った切削も行えます。
フランジミリング
フランジフィーチャーのミリングです。フランジフィーチャーとは、ソフトウォールで囲まれたハードフロアを持ち、1 つの大きなボスまたは間隙が中央に存在する開状ボリュームのことです。このため、比較的薄いフランジのみが加工されます。
フラットエンドミル
プロファイルミリング、トレーサーミリング、フェースミリングなどの産業用ミリングアプリケーションで使用する切削工具のタイプです。ミリング対象の材料に応じて、異なるタイプの工具とジオメトリを使用できます。
フロートタップサイクル
穴あけ加工サイクルで生成される CL 出力の一種です。フロートタップサイクルでは、ねじ切り穴の作成を行えます。
FROM 点
APT プログラムの開始点です。設定されていない場合、デフォルトの (0,0,0) が使用されます。
デルタに移動
(工具の現在位置に対する) NC シーケンス座標系の軸方向の増分を用いて、ツールモーションを指定できるようにします。
HOME に移動
オペレーションの作成中に、オペレーションの HOME 点に工具を直接移動できるようにします。
GOTO 点
(制御点だけではなく) 任意のデータム点に移動できるようにします。これにより、NC シーケンス座標系の軸の一部に沿った移動を制限できるようになります。4 軸または 5 軸 NC シーケンスでは、工具軸の方向を変更することもできます。
ガウジ
ガウジ部分に指定されている工具のいずれかの部分が、内側の公差バンドの下を加工した場合に発生します。
ガウジチェック
ガウジ部分に指定されている工具のいずれかの部分が、内側の公差バンドの下を加工するかどうかのチェックです。
ヘッド
旋盤のタレットの一部です。
高さサーフェス
5 軸軌道ミリング NC シーケンス中に、工具の先端エッジが沿うサーフェスです。
穴セット
ドリルされる 1 つまたは複数の穴のセットです。同じ穴セットの穴でも、深さ仕様や皿穴直径値はそれぞれ異なる場合があります。
HOME 点
ツールモーションの開始位置です。
インデックス可能
パンチプレス加工で、特定の位置で工具を方向設定できるフィーチャーのことです。
内側サーフェス
コアのあるワークピースの内側のサーフェスです。
中ぐり旋盤
素材の内側で実行され、さまざまなジオメトリの管状コンポーネントを作成するターニングのことです。中ぐり旋盤は、ボーリングとも呼ばれます。ターニング中には円筒状の素材が回転し、切削工具が 2 つの運動軸を横断して、正確な直径と深さに加工します。
工具で加工されていないワークピース上の小さなパッチ領域です。
先頭エッジ
カット方向の前方を向いている工具エッジです。
ライブツーリング
ライブツーリングとは、旋盤でミリング工具が使用できることを意味します。
ローカルミリング
ボリューム、プロファイル、通常サーフェスもしくはコンターサーフェス、またはほかの NC シーケンスの後で残った材料を除去します。ローカルミリングは、指定したコーナーの材料のクリーンアップにも使用できます。通常は、元々の切削時よりも小さな工具が使用されます。
機械コード
NC 加工機に直接入力できる、コード化された命令セットです。
マシンウィンドウ
加工する領域を定義するための閉じたカーブのことです。
加工ステップ
加工 NC シーケンスのことです。
加工サーフェス
ワークピース上で加工されるサーフェスです。
製造モデル
設計モデルとワークピースがアセンブリされて 1 つになったものを製造モデルと呼びます。製造モデルは、ワークピースでの材料除去をシミュレーションするために作成されるものです。加工プロセスや材料除去プロセスを完了すると、ワークピースが設計モデルと同じになります。
材料除去
加工オペレーションの後に、ワークピースから材料を除去するプロセスです。
ミル/ターン
軸および放射状ミリングオペレーションが可能な、ライブツーリング付きターニング加工機のことです。
モーダル
CNC コードの特徴を指します。このコードは、同じタイプの機能によってキャンセルまたは抑制されるまで効果が持続します。
多軸配置
空間的なあらゆる方向にワークピースおよび加工機を方向付ける機能です。この方向は、ツールパス生成中も変化しません。
NC チェックプロセス
NC チェックとは、材料除去プロセスの画面上での動的シミュレーションです。これにより、工具がワークピースを切削する際の材料除去のシミュレーションをステップごとに表示できます。
NC シーケンス
単一のツールパスを表示する、アセンブリ (またはワークピース) のフィーチャーです。
ターニング
素材の外側で実行され、さまざまなジオメトリの管状コンポーネントを作成するターニングのことです。ターニング中には円筒状の素材が回転し、切削工具が 2 つの運動軸を横断して、正確な直径と深さに加工します。
オーバートラベル
指定された最大トラベル距離を超えて加工機が移動する直線距離です。
ペックサイクル
ペックドリルサイクルは特殊な高速穴あけ加工サイクルで、削りかすが工具の溝を通り抜けられるほどに小さくなるため、サーフェスに損傷を生じることも、また途中での工具の摩耗を引き起こすこともありません。ペックサイクルでは、指定した距離だけドリルが材料に送り込まれ、穴から引き出された後に再度穴に送り込まれます。穴の最終深さに達するまで、このサイクルが繰り返されます。
ペックドリルの深さ
ペックサイクル中に、ドリルが材料の中に入る深さです。この値は、一定にも可変にもなり得ます。
ピッチ角度
Y 軸を中心とした工具の回転角度です。
ピボット点
サーフェスの加工中に工具軸が常に通過する点です。
プラズマ切断
プラズマ切断とは、スチールやその他の材料の切削に用いられるプロセスです。プラズマのトーチでガスの炎と強力な電気アークとを組み合わせて材料を気化、つまり文字どおり "プラズマ化" させて切断します。
プランジ
選択した自動カットモーション (またはその他のアプローチモーション) の前での、Z 軸の負の方向に沿ったツールモーションです。
プランジ工具
深いキャビティの 2.5 軸の荒削りミリングに使用するフラット底面工具で、材料に対して一連の重複プランジを行います。
複製可能
ネスティングにおいて、部品のオカーランスすべてに対してツールパスを繰り返す機能です。
ポストプロセス
CNC マシンで使用できるよう、NC カッター位置 (CL) データファイル (ASCII 形式) を機械制御データ (MCD) ファイルに変換することです。
半径代用
ワイヤ放電加工機でのコーナーの加工は、制御が難しい場合があります。このため、高いパワー設定で作成した初期のパスでは、部品が余分にカットされてしまうことがよくあります。半径代用を実行すると、選択した参照部品の半径を修正できるため、部品を正しく加工できるようになります。
中荒削り
中荒削り NC シーケンスは、前に行われた荒削りまたは中荒削りシーケンスでは届かなかった領域のみを加工するツールパスを作成します。通常の場合、荒削りカッターではサイズの関係で入ることができなかった領域を、より小さなツールで加工します。参照シーケンスのスライス間に残されたスキャロプの除去は行われません。
リトラクト
工具を現在位置からリトラクト面まで垂直に引き上げるモーションです。
リトラクトサーフェス
リトラクトサーフェスは、カットの後、工具をリトラクトする (引き戻す) 高さを定義します。加工ニーズに応じて、リトラクトサーフェスを平面、円柱、球体、またはカスタム作成サーフェスに指定できます。
荒削り
プロファイルのツールパス、または仕上げツールパスの前段階での荒削りツールパスのことです。
スキャンタイプ
ツールパスが加工する領域をスキャンする方式です。
中仕上げ
高速加工中に荒削りと仕上げの間で行われる中間 NC シーケンスです。
セットアップ時間
加工データベースの準備時間。このデータベースには利用できるワークセル (加工機)、ツーリング、取付具設定、サイトパラメータ、工具テーブルなどのアイテムが含まれます。
緩勾配
ミルサーフェスの緩勾配領域とは、サーフェスの法線と方向ベクトルとの間の角度が指定した値よりも小さい場所を指します。
スライス
リトラクト面に平行なカットパスのことです。
急勾配
ミルサーフェスの緩勾配領域とは、サーフェスの法線と方向ベクトルとの間の角度が指定した値よりも大きい場所を指します。
走査線ミリング
平行な平面によって生成されたスライスから成るツールパスに、水平または斜めのサーフェスをミリングすることです。
サーフェスミリング
水平または斜めのサーフェスをミリングすることです。1 つの連続するツールパスを作成できるサーフェス (複数) を選択する必要があります。
スワーフミリング
工具の側面でカットするプロセスです。特定のジオメトリに対しては、より効率的な加工を行えます。スワーフミリングは、真空成形または真空補強されたプラスチック成形部品を加工 ("トリミング") する場合に、特に有効です。
テーブル回転
新しいワークテーブル (ワークピースが配置されるテーブル) の方に向きを変えるための回転移動のことです。
タップサイクル
ねじ切り穴を切削するための穴あけ加工サイクル。
テーパ角度
テーパ工具の側面角度。
テーパミル
さまざまなタイプの拘束を使用してミリングを行うテーパミリング工具。
タップ工具
タップ NC シーケンスに使用する工具。タップ NC シーケンスでは、ねじ切り穴が切削されます。
スルークーラント
工具を経由して、切削領域に直接クーラントを送り込む機能。
チルト角度
カット方向に垂直な平面に対する工具の角度。
ツールパス
切削工具が 1 つまたは複数のプロファイルをたどって、または点から点をたどって移動する経路です。工具の先端 (または中心) がたどった点群がツールパスになります。
工具シャンク
工具の、切削に関係ない部分を指します。
工具ショルダー
工具ショルダーとは、工具の直径から先端につながる表面のことです。
工具側面
切削工具の 1 つまたは複数の側面のことです。
工具ステーション
工具を整頓して保管する機能です。
切削工具の先端の鋭い部分です。インサートとも呼ばれます。
横断パス
1 つの穴を切削した後、工具が次の穴に移動する経路です。
横断面
ボリュームミリング NC シーケンスで使用する中間リトラクト面です。
ターンプロファイル
各種ターニング NC シーケンスに対して、切削や処理後のジオメトリを定義します。ターンプロファイルは、材料を切削する工具の刃先の軌道になります。
ターニング工具
ターニング NC シーケンス中に使用する工具です。
アップカット
アップカットミリングとは、ミリング工具の回転方向と先送りモーションが反対方向になることです。
ワークセル
加工機のことです。
ワークピース
ワークピースとは、製造オペレーションで加工する原材料のことです。
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