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プライへのスプライシングまたはダーツの適用
プライをスプライシングして物理的なサイズを小さくしたり、ダーツを作成したりできます。これによって製造上の問題を克服できます。
非ガウスサーフェスにプライをドレープすると、しわやつっぱりなどの変形が生じることがあります。余分な材料がある場合、プライはサーフェスとの接触を維持せず、これによってしわが生じます。必要な材料が不足している場合、サーフェスとの接触を維持するためにはプライで大きなせん断変形が必要となり、これによってつっぱりが生じます。スプライシングとダーツは、プライをカットすることで、このような変形を解消し、ドレープを可能にする手法です。
スプライシングカーブ、重複の設定、ジグザグの設定に基づいて、プライにスプライシングおよびダーツを適用できます。プライをスプライシングすると、元のプライから新規プライが 2 つ作成されます。新規プライのプロパティは元のプライから派生します。
スプライシングカーブはスプライシングまたはダーツの軌道を定義します。これは開いたチェーンでも閉じたチェーンでも構いませんが、単独でまたはプライ境界と閉じたループを形成する必要があります。以下の例は、プライにスプライシングまたはダーツを適用するときのスプライシングカーブを選択するさまざまな方法を示しています。
いくつかのスプライシングカーブとそのスプライシング結果を以下に示します。
スプライシングカーブ
スプライシングの結果
重複の設定では、元のプライをスプライシングした結果として作成されるプライをどのように接続するかを定義します。
突合せ接続 - 元のプライをスプライシングした結果として作成されたプライは互いに接触しますが重複しません。
重複接続 - 元のプライをスプライシングした結果として作成されたプライが重複します。
ジグザグの設定では、複数のプライをスプライシングするときにプライにどのようにジグザグを適用するかを定義します。
ジグザグなし - 元のプライをスプライシングした結果として作成されたプライにジグザグが適用されません。
ジグザグあり - 元のプライをスプライシングした結果として作成されたプライにジグザグが適用されます。
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重複とジグザグは同じ方向でなければなりません。このため、重複オフセットとジグザグオフセットの両方の値が負、正、または 0 でなければなりません。
プライにスプライシングまたはダーツを適用するには、次の手順に従います。
1. 「プライをスプライシング」(Splice Plies) をクリックします。「プライをスプライシング」(Splice Plies) タブが開きます。
2. 「スプライシングするプライ」(Plies to Splice) ボックスをクリックし、スプライシングまたはダーツを適用するプライを選択します。
3. 「スプライシングカーブ」(Splicing curve) ボックスをクリックし、スプライシングまたはダーツの軌道を定義するカーブをグラフィックウィンドウで選択します。
4. 重複とジグザグの設定を行うには、次の手順に従います。
a. プライの重複を有効にするには、 「重複」(Overlap) をクリックし、重複オフセットの値を入力するか選択します。
b. プライのジグザグを有効にするには、 「ジグザグ」(Stagger) をクリックし、ジグザグオフセットの値を入力するか選択します。
c. 重複オフセットとジグザグオフセットの両方の方向を切り替えるには、 「スプライシング方向を反転」(Flip Splicing Direction) をクリックします。
5. 「OK」をクリックします。
元のプライをスプライシングした後に作成される新規プライは、元のプライのプロパティを継承します。これらは、元のプライを表すヘッダーの下に配置されます。このヘッダーを使用して、新規プライのプロパティを変更できます。
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