Creo Simulate > 参照リンク > –w working_dir1;working_dir2;...
  
–w working_dir1;working_dir2;...
実行中にエンジンによってテンポラリファイルが保存されるディレクトリの位置を指定します。Creo Simulate では study .tmp (study は、実行している設計検討の名前) という名前のワーキングディレクトリ内にサブディレクトリを作成します。このディレクトリは実行完了時に削除されます。
大規模なモデルを実行している場合、あるいはコンピュータ上の使用可能なディスクスペースが複数のディレクトリに分けられている場合は、Creo Simulate ジョブのために複数の作業ディレクトリを指定しておくとよいでしょう。作業ディレクトリとして使用するディレクトリのリストは、オペレーティングシステムのコマンドラインから、あるいは Creo Simulate のバッチファイル内のコマンドラインを編集して指定できます。
作業ディレクトリのリストは、-w オプションを使用して次のように指定します (セミコロンで区切って dir1; dir2 と続いているのはディレクトリ名です)。
<install_dir>/bin/msengine... –w dir1;dir2;...;dirn
複数の作業ディレクトリを指定すると、Creo Simulate で 1 つの作業ディレクトリがいっぱいになるまで、一時ファイルはその作業ディレクトリに保存されます。作業ディレクトリがいっぱいになると、ファイルの保存先が次の作業ディレクトリに切り替わります。複数のディレクトリを使用するときには、スタディの実行を完了できるだけの十分な容量がディレクトリにあることを確認してください。実行が完了する前にすべてのディレクトリがいっぱいになると、その時点で実行が終了します。Creo Simulate でファイルを作成するには、次の方法でディレクトリを指定する必要があります。
拡張子が .bas であるサイズの大きいファイルは、このオプションに指定されているディレクトリの順序 (左から右の順) にしたがってディレクトリに保存されます。したがって、最も容量が大きく、高速なディレクトリをディレクトリリストの最初に指定するようにしてください。.bas ファイルには、要素の剛性マトリックスや質量マトリックス、および係数となっているグローバル剛性マトリックスといったデータが保持されます。
Creo Simulate では、コマンドラインで指定した最初のディレクトリを使用し、次に 2 番目のディレクトリ、というように dirn ディレクトリに達するまで続きます。たとえば、Creo Simulate はディレクトリ dir 1 をいっぱいになるまで使用し、それから dir 2 を使用するというように続きます。
.tmp ファイルなどのほかのファイルは、最後に指定されているディレクトリ (dirn) にのみ保存されます。dirn ディレクトリは、すべての .tmp ファイルを保存できるだけの大きさが必要です。最後のディレクトリのデータ保存可能容量が 50MB であることを確認してください。非常に大規模なモデルになると、このディレクトリの保存可能容量として 5 ないし 6 GB ほど必要となる場合もあります。ディレクトリに割り当てられている容量を超えると、スタディの実行が終了するため、指定した最後のディレクトリの容量が十分であることを確認してください。
入力 / 出力ファイル (拡張子が .mdb、.rpt、.stt、.err、.pas のファイル) は、最後に指定されたディレクトリか、-w リストで指定されているのとは別のディレクトリに保存できます。事前処理または事後処理時のパフォーマンスを向上させるために、この入力/出力ファイルを最も高速なディスクに移動することができます。
ワーキングディレクトリは、「実行の設定」(Run Settings) ダイアログボックスで指定したテンポラリファイルのディレクトリと同じです。デフォルトでは、Creo Simulate によってこのディレクトリはカレントディレクトリ内に作成されます。
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