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FEM ニュートラルフォーマットファイル
ここでは、FEM ニュートラルフォーマットファイルを使用して、Creo Simulate と FEA プログラムとの間でデータを交換する方法について説明します。FEM ニュートラルフォーマットファイルの詳細については、以下を参照してください。
FEM ニュートラルフォーマットについて
オブジェクトの定義
FEM ニュートラルフォーマットファイルのセクション
FEM ニュートラルフォーマットについて
FEM ニュートラルフォーマットを使用することで、階層ファイル構造およびすでに定義されているデータへの参照を使用して、簡潔なモデルの記述を作成できます。
FEM ニュートラルフォーマットファイルには、以下のデータをはじめとする有限要素モデル全体についての情報が含まれます。
要素のタイプとそのトポロジーの定義
FEM トポロジーの記述 (節点および要素)
プロパティ
適用される荷重と拘束条件
計算結果
現在のところ、Creo Parametric によって出力される FEM ニュートラルフォーマットファイルには、モデルのメッシュと荷重/拘束条件についての情報のみが含まれています。モデルに対してソルバーを実行した後、Creo Simulate にモデルを読み込む前に、解析結果を FEM ニュートラルフォーマットに変換する必要があります。
 
*注記 Creo Parametric では FEM ニュートラルフォーマット改訂 3 が使用されています。
FEM ニュートラルフォーマットファイルを作成する場合、以下の規約を念頭に置いてください。
FEM ニュートラルフォーマットファイルには拡張子 .fnf が付きます。
FEM ニュートラルフォーマットファイルには以下のような特徴があります。
複数の行から成る ASCII ファイルです。
各行の最大文字数は 80 文字です。
サブ行を使用することで、最大文字数を超えて行を続けることができます。
最後のサブ行を除く各サブ行には、バックスラッシュ (\) が付きます。
FEM ニュートラルフォーマットでは大文字と小文字を区別しません。
先頭にシャープ記号 (#) が付いている行と空の行はコメントと見なされ、1 行目以外はスキップされます。
FEM ニュートラルフォーマットファイル内の情報はセクションに分かれています。各セクションでは、独自のオブジェクトクラスを記述します。FEM ニュートラルフォーマット内のセクションの順序は重要です。これは、前に定義されているセクションの情報が後ろのセクションで必要になることがあるためです。モデルの記述に関連しない一部のセクションをスキップできます。
 
*注記 FEM ニュートラルフォーマットでは下位互換性が確保されています。
FEM ニュートラルフォーマットファイルの先頭には、FEM ニュートラルフォーマットであることを示す識別行が必要です。識別行のフォーマットは以下のとおりです。
#PTC_FEM_NEUT n <flags>
ここで、
n は FEM ニュートラルフォーマットファイルの改訂番号です (仕様書に記載されている改訂番号に相当します)。デフォルトは 3 です。
flags は将来使用するために予約されています。
識別行は以下のように記述できます。
#PTC_FEM_NEUT 1
作成日をコメントとして追加します。
#DATE Wed Mar 22 13:56:07 EET 2000
オブジェクトの定義
"命令" を使用して、FEM ニュートラルフォーマットに各オブジェクトを定義します。命令行の先頭にはパーセント記号 (%) が付きます。命令行は、スペースまたはタブで区切られた複数のフィールドから成ります。
命令行には以下のフィールドがあります。
instruction - 命令 (例: statistics)。
obj_id - オブジェクトの整数ハンドル (この ID は必ずしも連続している必要はありません)。
key - オブジェクトの一般定義に使用される文字列定義、またはオブジェクトのフィーチャーを指定する別の文字列定義。
data - オブジェクトの記述 (配置、節点 ID、要素タイプなど)。
命令のフォーマットは以下のとおりです。
%instruction <obj_id key> [: data ...]
命令を作成する場合は、以下の一般ガイドラインに従います。
キーワードを完全な名前で指定する代わりに、標準の略語を使用できます。独自の別名を作成して使用することもできます。
命令内の特定のフィールドを適用できない場合や、特定のフィールドにシステムのデフォルトを使用する場合など、フィールドをスキップする必要が生じることがあります。フィールドをスキップするには、スキップするデータの代わりにアスタリスク (*) を入力します。ここでは、アスタリスク (*) に置換することができるフィールドの記述は山形括弧 (< >) 内に示され、省略可能なフィールドは角括弧 ([ ]) 内に示されています。
命令内の最後のフィールドをスキップするには、それらのフィールドを省略します。
シャープ記号 (#) またはパーセント記号 (%) 以外の文字で始まる空でない行は不適切であり、エラーが発生します。
オブジェクトは、1 つまたは複数の命令を使用して定義できます。複数の命令を使用する場合、以下のガイドラインに従います。
オブジェクトに複数の命令が含まれている場合、命令を 1 つのグループにまとめる必要があります。
グループ内のすべての命令に、同じ命令キーワード obj_id を指定する必要があります。
グループ内の 1 つ目の命令には、キー定義 (DEF) を指定する必要があります。
FEM ニュートラルフォーマットファイルの定義に使用する命令とアイテムの詳細については、以下を参照してください。
使用可能なセクションのリスト
使用可能な命令のリスト
特殊な命令
命令で使用されるフィールドの定義
使用可能なセクションのリスト
FEM ニュートラルフォーマットファイル内のセクションは以下の順序で出現します。
HEADER - ファイルと FEM モデルに関する一般情報。
ELEM_TYPES - 要素タイプの定義。
COORD_SYSTEMS - 座標系の定義。
MATERIALS - モデルで使用されている材料の定義。
PROPERTIES - モデルで使用されている要素特性の定義。
MESH - モデルの節点と要素の定義。
MESH_TOPOLOGY - モデルのサーフェスとエッジの定義。
LOADS - 適用される荷重/拘束条件セットの記述。
ANALYSIS - 解析タイプの定義。
RESULTS - モデルの解析結果の記述。
使用可能な命令のリスト
以下の表に、サポートされている命令、その標準の略語、セクション (出現順) を示します。
命令名
略語
セクション名
START_SECT
STS
END_SECT
ENS
END
END
セクション外
ALIAS
ALS
別名を使用する前
TITLE
TTL
HEADER
STATISTICS
STT
HEADER
ELEM_TYPE
ETP
ELEM_TYPE
COORD_SYS
CS
COORD_SYSTEMS
MATERIAL
MAT
MATERIALS
ELEM_PROP
EP
PROPERTIES
ELEM_END_PROP
EEP
PROPERTIES
NODE
ND
MESH
ELEM
EL
MESH
EDGE
EDG
MESH_TOPOLOGY
SURFACE
SRF
MESH_TOPOLOGY
LOAD_TYPE
LTP
LOADS
CON_CASE
CC
LOADS
LOAD
LD
LOADS
SOLUTION
SLU
ANALYSIS
RESULT_TYPE
RTP
RESULTS
RESULT
RES
RESULTS
この説明では、略語を括弧内に示しています。たとえば、RESULT_TYPE (RES) などです。
特殊な命令
FEM ニュートラルフォーマットファイルには特殊な命令が含まれています。特殊な命令の詳細については、以下の項目を参照してください。
セクションの始まりと終わり
END 命令
別名の定義
セクションの始まりと終わり
すべてのセクションは、START_SECT (STS) 命令で始まり、END_SECT (ENS) 命令で終わります。
セクションは以下のように記述されます。
%START_SECT : section_name
......
%END_SECT
END 命令
END 命令は以下のように記述されます。
%END
END 命令はオプションです。FEM ニュートラルフォーマットファイル内の END の後の行はすべてスキップされます。
別名の定義
別名を定義するには、ALIAS (ALS) 命令を使用します。
キーワード (命令またはキー) の別名を定義して、完全な名前や略語の代わりに使用できます。
 
*注記 キーワードや標準の略語に予約されている名前を使用した別名を作成しないでください。エラーが発生します。
1 つのキーワードに複数の別名が定義されている場合、最後の別名だけが有効な別名と見なされます。別名には英数字のみを使用できます。
別名は以下のように定義されます。
%ALIAS : keyword alias
ここで、
keyword - 完全な名前またはその略語。
alias - ユーザーが定義する別名。
ALIAS の例
%ALIAS : CON_CASE C
%ALIAS : EL FEM_ELEMENT
命令で使用されるフィールドの定義
FEM ニュートラルフォーマットの命令には複数のフィールドが含まれます (命令によってフィールドの数は異なります)。これらのフィールドの詳細については、以下の項目を参照してください。
ID の参照
値のタイプ
ID の参照
各種ジオメトリオブジェクトの ID を参照するには、以下のフォーマットを使用します。
elem_id - モデル内の要素の ID (正の数値)。
node_id - モデル内の節点の ID (正の数値)。
node_in_el_id - 要素内の節点の ID (1 から num_nodes。ここで、num_nodes は要素内の節点の数)。要素内の節点の順序は ELEM_TYPE 命令によって定義されます。
edge_in_el_id - 要素内のエッジの ID (1 から num_edges。ここで、num_edges は要素内のエッジの数)。要素内のエッジの順序は ELEM_TYPE 命令によって定義されます。
face_in_el_id - 要素内の面の ID (1 から num_faces。ここで、num_faces は要素内の面の数)。要素内の面の順序は ELEM_TYPE 命令によって定義されます。
値のタイプ
Value_type は、適用される荷重/拘束条件および取得した結果を記述する命令に出現します。一般的なフォーマットは以下のとおりです。
data_type <MASKABLE>
ここで、
data_type は以下のいずれかです。
SCALAR (SCL)
VECTOR_2 (VEC2) - 2 つの成分から成るベクトル。
VECTOR (VEC) - 3 つの成分から成るベクトル。
VECTOR_6 (VEC6) - 6 つの成分から成るベクトル。
TENSOR (TNS)
MASKABLE は、その命令が成分をスキップした (定義していない) 可能性があることを示します。MASKABLE は VECTOR_6 に対してのみ定義できます。
TENSOR は XYZ 座標で定義され、成分は以下の順序になります。
TX, TY, TZ, TXY, TYZ, TXZ
TENSOR は以下のように定義されます。
T(X,Y,Z) = TX*X*X + TY*Y*Y + TZ*Z*Z + 2*TXY*X*Y + 2*TYZ*Y*Z + 2*TXZ*X*Z
"値が所定の Value_type に対応する" ということは、値が以下のいずれかであることを意味します。
1 つのスカラー値 (Value_type で data_type が SCALAR の場合)
2 つのスカラー値 (Value_type で data_type が VECTOR_2 の場合)
3 つのスカラー値 (Value_type で data_type が VECTOR の場合)
6 つのスカラー値 (Value_type で data_type が VECTOR_6 または TENSOR の場合)
FEM ニュートラルフォーマットファイルのセクション
FEM ニュートラルフォーマットファイルのセクションのリストについては、使用可能なセクションのリストを参照してください。
現在のところ、Creo Parametric によって出力される FEM ニュートラルフォーマットファイルには、RESULTS 以外のすべてのセクションが含まれます。
ソルバーによって、入力ファイル model.fnf のすべての情報を含むファイルが作成され、この情報に ANALYSIS セクションと RESULTS セクションが追加されます。これによって、入力ファイルに最初から定義されていたすべての情報と、ANALYSIS および RESULTS のデータが 1 つのファイルにまとめられます。
解析結果はモデル定義と完全な対応関係にあるという前提で処理されます。
これらのセクションとそこに含まれる命令の詳細については、以下の項目を参照してください。
HEADER セクション
ELEM_TYPES セクション
COORD_SYSTEMS セクション
MATERIALS セクション
PROPERTIES セクション
MESH セクション
MESH_TOPOLOGY セクション
LOADS セクション
ANALYSIS セクション
RESULTS セクション
HEADER セクション
HEADER セクションには、TITLE (TTL) 命令と STATISTICS (STT) 命令が含まれます。
TITLE (TTL) 命令
この命令は以下のように記述されます。
%TITLE : Model_name
ここで、
Model_name は記述されているモデルの名前です。
TITLE の例
%TITLE : bracket
STATISTICS (STT) 命令
STATISTICS (STT) 命令は、モデル内の要素タイプ、座標系、材料、要素特性、節点、要素の数についての情報を示します。
この命令のフォーマットは以下のとおりです。
%STATISTICS : num_elem_types num_coord_systems num_materials\
num_properties num_nodes num_elements
ここで、
num_elem_types - 要素タイプの数。
num_coord_systems - 座標系の数。
num_materials - モデルで使用されている材料の数。
num_properties - 定義されている特性の数。
num_nodes - モデル内の節点の数。
num_elements - モデル内の要素の数。
STATISTICS の例
%STATISTICS : 2 1 2 5 21 33
ELEM_TYPES セクション
ELEM_TYPES セクションには ELEM_TYPE (ETP) 命令が含まれています。
ELEM_TYPE (ETP) 命令
ELEM_TYPE 命令は、要素のトポロジースキームを定義します。この命令は以下のデータ行から成ります。
1 エンティティとしての要素の行 (DEF キー付き)。
各エッジの行 (EDGE キー付き)。
各面の行 (FACE キー付き)。
DEF キー付き ELEM_TYPE 命令
DEF キー付き ELEM_TYPE 命令のフォーマットは以下のとおりです。
%ELEM_TYPE id DEF : Class Type <Sub_type Num_corner_nodes \
um_edges Num_faces
ここで、
Class は以下のいずれかです。
SOLID (SOL) - 四面体要素。
SHELL (SHL) - 三角形要素または四角形要素。
BAR - 節点が 2 つある要素 (BEAM 要素など)。
POINT (PNT) - 節点が 1 つある要素 (MASS 要素または TO GROUND SPRING 要素)。
Type の定義を以下のサポートされている要素タイプの表に示します。
クラス
サポートされているタイプ
SOLID
TETRA (TET)
SHELL
TRIANGLE (TRI)、
QUAD (QUA)
BAR
SPAR、
BEAM、
GAP、
ADV_BEAM (ADB)、
SPRING (SPR)、
ADV_SPRING (ADS)
LINK
POINT
MASS、TO GROUND SPRING
Sub_type は LINEAR (LIN) または PARABOLIC (PAR) です。デフォルトは LINEAR です。Class が BAR または POINT である場合、このフィールドはスキップされます。
ELEM_TYPE 命令の例
%ELEM_TYPE 1 DEF : SOLID TETRA PARABOLIC 4 6 4
%ELEM_TYPE 3 DEF : SHELL QUAD LINEAR 4 4 2
%ELEM_TYPE 4 DEF : SHELL TRIANGLE PARABOLIC 3 3 2
%ELEM_TYPE 7 DEF : BAR GAP * 2 1 0
%ELEM_TYPE 8 DEF : POINT MASS * 1 0 0
EDGE キー付き ELEM_TYPE 命令
 
*注記 ELEM_TYPE 命令の数は、DEF キー付き ELEM_TYPE 命令で定義されている Num_edges の数と等しくなります。
EDGE キー付き ELEM_TYPE 命令のフォーマットは以下のとおりです。
%ELEM_TYPE id EDGE : edge_id Edge_placement
ここで、
id - DEF 行と同じ。
Edge_placement - 要素の両端節点の ID および中間節点の ID (sub_type が PARABOLIC の場合のみ) が以下のフォーマットで示されます。
node_in_el_id_1 node_in_el_id_2 <midnode_in_el_id>
FACE キー付き ELEM_TYPE 命令
 
*注記 この命令の数は、DEF キー付き ELEM_TYPE 命令で定義されている Num_faces の数と等しくなります。
フォーマットは次のとおりです。
%ELEM_TYPE id FACE :face_id Face_placement
ここで、
id - DEF 行と同じ。
Face_placement - 要素の面のエッジの ID が (面に対する正の法線の端から見て) 反時計回りの方向で示されます。フォーマットは次のとおりです。
edge_in_el_id_1 edge_in_el_id_2 ...
ELEM_TYPE 命令の例
%ELEM_TYPE 2 DEF : SHELL TRIANGLE PARABOLIC 3 3 2
%ELEM_TYPE 2 EDGE : 1 1 2 4
%ELEM_TYPE 2 EDGE : 2 2 3 5
%ELEM_TYPE 2 EDGE : 3 3 1 6
%ELEM_TYPE 2 FACE : 1 1 2 3 %ELEM_TYPE 2 FACE : 2 1 3 2
COORD_SYSTEMS セクション
COORD_SYSTEMS セクションには COORD_SYS (CS) 命令が含まれています。
COORD_SYS (CS) 命令
COORD_SYS (CS) 命令は、以下のキーが付いた 5 つの行から成ります。DEF、X_VECTOR、Y_VECTOR、Z_VECTOR、ORIGIN
DEF キー付き COORD_SYS 命令
この命令のフォーマットは以下のとおりです。
%COORD_SYS cs_id DEF [: <name <type ]
ここで、
cs_id - 座標系の ID (1 から開始)。
name (オプション) - 座標系の名前。
type - 以下のいずれか。
CARTESIAN (CAR) (デフォルト)
CYLINDRICAL (CYL)
SPHERICAL (SPH)
X_VECTOR キー付き COORD_SYS 命令
この命令のフォーマットは以下のとおりです。
%COORD_SYS cs_id X_VECTOR : X_vect0 X_vect1 X_vect2
ここで、
cs_id - 座標系の ID (1 から開始)。
X_vect0、X_vect1、X_vect2 - 指定されている座標系の X ベクトルのグローバル座標値。
X_VECTOR の略語は X です。
Y_VECTOR キー付き COORD_SYS 命令
この命令のフォーマットは以下のとおりです。
%COORD_SYS cs_id Y_VECTOR : Y_vect0 Y_vect1 Y_vect2
ここで、
cs_id - 座標系の ID (1 から開始)。
Y_vect0、Y_vect1、Y_vect2 - 指定されている座標系の Y ベクトルのグローバル座標値。
Y_VECTOR の略語は Y です。
Z_VECTOR キー付き COORD_SYS 命令
この命令のフォーマットは以下のとおりです。
%COORD_SYS cs_id Z_VECTOR :Z_vect0 Z_vect1 Z_vect2
ここで、
cs_id - 座標系の ID (1 から開始)。
Z_vect0、Z_vect1、Z_vect2 - 指定されている座標系の Z ベクトルのグローバル座標値。
Z_VECTOR の略語は Z です。
ORIGIN キー付き COORD_SYS 命令
この命令のフォーマットは以下のとおりです。
%COORD_SYS cs_id ORIGIN : Orig0 Orig1 Orig2
ここで、
cs_id - 座標系の ID (1 から開始)。
Orig0、Orig1、Orig2 - 指定されている座標系の基準点のグローバル座標値。ORIGIN の略語は ORG です。
MATERIALS セクション
MATERIALS セクションには MATERIAL (MAT) 命令が含まれています。
MATERIAL (MAT) 命令
DEF キー付き MATERIAL 命令は、材料の名前とタイプを指定します。追加の MATERIAL 命令には、その命令で定義される材料特性の名前を示すキーがそれぞれ付いています。
以下の材料特性がサポートされています。
YOUNG_MODULUS (YNG)
POISSON_RATIO (PSN)
SHEAR_MODULUS (SHR)
MASS_DENSITY (DNS)
THERMAL_EXPANSION_COEFFICIENT (TEC)
THERM_EXPANSION_REF_TEMPERATURE (TER)
STRUCTURAL_DAMPING_COEFFICIENT (SDP)
STRESS_LIMIT_FOR_TENSION (SLT)
STRESS_LIMIT_FOR_COMPRESSION (SLC)
STRESS_LIMIT_FOR_SHEAR (SLS)
THERMAL_CONDUCTIVITY (THC)
EMISSIVITY (EMS)
SPECIFIC_HEAT (SHT)
DEF キー付き MATERIAL 命令
この命令のフォーマットは以下のとおりです。
%MATERIAL id DEF: mat_name <mat_type
ここで、
id - 材料 ID (1 から開始)。
mat_name - 材料名 (32 文字以下)。
mat_type - 材料のタイプ。現在のところ、サポートされているタイプは ISOTROPIC (デフォルト) だけです。
MAT_PROP キー付き MATERIAL 命令
この命令のフォーマットは以下のとおりです。
%MATERIAL id MAT_PROP : data
ここで、
id - 材料 ID (DEF 行と同じ)。
Mat_prop - 材料特性名のいずれか (MATERIAL (MAT) 命令を参照)。
data は Mat_prop の値によって異なります。現在サポートされている特性ではすべて、1 つのスカラー値をとります。
 
*注記 定義されていない材料特性はゼロと見なされます。
MATERIAL 命令の例
%MATERIAL 1 DEF : ALUM ISOTROPIC
MATERIAL 1 YOUNG_MODULUS : 1.900000E+07
MATERIAL 1 POISSON_RATIO : 2.100000E-01
%MATERIAL 1 SHEAR_MODULUS : 7.850000E+06
%MATERIAL 1 MASS_DENSITY : 2.830000E-01
%MATERIAL 1 THERMAL_EXPANSION_COEFFICIENT : 6.780000E+00
%MATERIAL 1 THERMAL_CONDUCTIVITY : 1.000000E-02
PROPERTIES セクション
PROPERTIES セクションには以下の命令が含まれます。
ELEM_PROP (EP)
ELEM_END_PROP (EEP)
ELEM_PROP (EP) 命令:
ELEM_PROP 命令は要素の特性を定義します。DEF 以外のキーは特性の名前を表します。
追加の端特性がある BEAM 要素では、REF キーを使用して命令を参照し、適切な端特性 (ELEM_END_PROP) を定義できます。
サポートされている要素特性 (ELEM_PROP 命令のキー) を以下の表に示します。
特性名
略語
使用する要素
THICKNESS
THI
SHELL 要素
CROSS_SECTION_AREA
XSA
BEAM 要素と ADV_BEAM 要素
MASS_VALUE
MAS
MASS 要素
MOMENT_OF_INERTIA
INE
BEAM 要素と MASS 要素 (要素座標系における慣性モーメント)
GAP_VALUE
GV
GAP 要素
NORMAL_STIFFNESS
NST
GAP 要素
SLIDE_STIFFNESS
SST
GAP 要素
EXTENSIONAL_STIFFNESS
EST
SPRING 要素
TORSIONAL_STIFFNESS
TST
SPRING 要素
VECTOR_STIFFNESS
VST
ADV_SPRING 要素
DAMPING
DMP
ADV_SPRING 要素
STRESS_RECOVERED
SRV
ADV_BEAM 要素 (YES または NO のいずれか)
SHEAR_STIFF_FACTOR_IN_XZ_PLANE
SSZ
ADV_BEAM 要素
SHEAR_STIFF_FACTOR_IN_XY_PLANE
SSY
ADV_BEAM 要素
SHEAR_RELIEF_COEFF_IN_XZ_PLANE
SRZ
ADV_BEAM 要素
SHEAR_RELIEF_COEFF_IN_XY_PLANE
SRY
ADV_BEAM 要素
LINK 要素には特性が関連付けられていません。
DEF キー付き ELEM_PROP 命令
この命令のフォーマットは以下のとおりです。
%ELEM_PROP id DEF: elem_type_id <name
ここで、
id - 特性セットの ID。
elem_type_id - 特性が定義されている ELEM_TYPE の ID。
name - この特性セットの名前 (名前が付いている場合)。
PROP_NAME キー付き ELEM_PROP 命令
この命令のフォーマットは以下のとおりです。
%ELEM_PROP id PROP_NAME :データ
ここで、
id - 定義する特性セットの ID。
PROP_NAME - 特性名のいずれか (ELEM_PROP (EP) 命令を参照)。特性名は、DEF 行で参照される所定の ELEM_TYPE に対して有効でなければなりません。
data - PROP_NAME の値によって異なります。
PROP_NAME の値が MASS_VALUE、GAP_VALUE、NORMAL_STIFFNESS、SLIDE_STIFFNESS、EXTENSIONAL_STIFFNESS、TORSIONAL_STIFFNESS、または CROSS_SECTION_AREA である場合、data は 1 つのスカラー値をとります。
PROP_NAME の値が THICKNESS である場合、data は num_nodes (要素接点の数) と同じ数のスカラー値をとります。値は要素内の節点 ID の順序になります (num_nodes は、DEF 行で参照される ELEM_TYPE のコーナー節点の数)。
PROP_NAME の値が MOMENT_OF_INERTIA である場合、data は 1 つのベクトル値 (3 つのスカラー値) をとります。
PROP_NAME の値が VECTOR_STIFFNESS または DAMPING である場合、data は、要素の記述で参照される座標系における 1 つのベクトル値 (3 つのスカラー値) をとります。
ELEM_PROP 命令の例
%ELEM_TYPE 2 DEF : SHELL TRIANGLE LINEAR 3 3 2
...
%ELEM_TYPE 3 DEF : BAR SPAR * 2 1 0
...
%ELEM_PROP 1 DEF : 2
%ELEM_PROP 1 THICKNESS : 0.5 0.6 1.0
...
%ELEM_PROP 2 DEF : 3
%ELEM_PROP 2 CROSS_SECTION_AREA : 0.01
REF キー付き ELEM_PROP 命令
この命令のフォーマットは以下のとおりです。
%ELEM_PROP id REF: node_in_el_id end_prop_id
ここで、
node_in_el_id - 要素内の節点 ID。
end_prop_id は対応する ELEM_END_PROP 命令を参照します。
ELEM_END_PROP (EEP) 命令
特性名
略語
使用する要素
CROSS_SECTION_AREA
XSA
BEAM 要素と ADV_BEAM 要素
PIN_FLAG
PIN
ADV_BEAM 要素
MOMENT_OF_INERTIA_ABOUT_Z_AXIS
MIZ
ADV_BEAM 要素
MOMENT_OF_INERTIA_ABOUT_Y_AXIS
MIY
ADV_BEAM 要素
AREA_PRODUCT_OF_INERTIA
API
ADV_BEAM 要素
TORSION_STIFFNESS_PARAMETER
TSP
ADV_BEAM 要素
NONSTRUCT_MASS_PER_UNIT_LENGTH
NML
ADV_BEAM 要素
Y_COORD_OF_POINT_C
YCC
ADV_BEAM 要素
Z_COORD_OF_POINT_C
ZCC
ADV_BEAM 要素
Y_COORD_OF_POINT_D
YCD
ADV_BEAM 要素
Z_COORD_OF_POINT_D
ZCD
ADV_BEAM 要素
Y_COORD_OF_POINT_E
YCE
ADV_BEAM 要素
Z_COORD_OF_POINT_E
ZCE
ADV_BEAM 要素
Y_COORD_OF_POINT_F
YCF
ADV_BEAM 要素
Z_COORD_OF_POINT_F
ZCF
ADV_BEAM 要素
NONSTR_MASS_MOMENT_PER_UNIT_LEN
NMU
ADV_BEAM 要素
WARPING_COEFFICIENT
WRC
ADV_BEAM 要素
Y_COORD_OF_GRAVITY_CENTER
YGC
ADV_BEAM 要素
Z_COORD_OF_GRAVITY_CENTER
ZGC
ADV_BEAM 要素
Y_COORD_OF_NEUTRAL_AXIS
YNA
ADV_BEAM 要素
Z_COORD_OF_NEUTRAL_AXIS
ZNA
ADV_BEAM 要素
上記の端特性はすべてスカラーです。
DEF キー付き ELEM_END_PROP 命令
この命令のフォーマットは以下のとおりです。
%ELEM_END_PROP id DEF: elem_type_id <name
ここで、
id - 特性セットの ID。
elem_type_id - このセットが定義されている ELEM_TYPE の ID。
name - この特性セットの名前 (名前が付いている場合)。
PROP_NAME キー付き ELEM_END_PROP 命令
この命令のフォーマットは以下のとおりです。
%ELEM_END_PROP id PROP_NAME : data
ここで、
id - 定義する特性セットの ID。
PROP_NAME - 上記のキーのいずれか。特性名は、DEF 行で参照される所定の ELEM_TYPE に対して有効でなければなりません。
data - PROP_NAME の値によって異なります。
ELEM_END_PROP 命令の例
%ELEM_TYPE 3 DEF : BAR BEAM * 2 1 0 ...
%ELEM_PROP 2 DEF : 3
%ELEM_PROP 2 REF : 1 5
%ELEM_PROP 2 REF : 1 7
%ELEM_PROP 2 MOMENT_OF_INERTIA : 0. 0. 0.
...
%ELEM_END_PROP 5 DEF : 3
%ELEM_END_PROP 5 CROSS_SECTION_AREA : 0.1
...
%ELEM_END_PROP 7 DEF : 3
%ELEM_END_PROP 7 CROSS_SECTION_AREA : 0.21
...
MESH セクション
MESH セクションには以下の命令が含まれます。
NODE (ND)
ELEM (EL)
NODE (ND) 命令
この命令のフォーマットは以下のとおりです。
%NODE node_id DEF : placement <cs_id
ここで、
node_id - モデル内の節点 ID (1 から開始)。
placement - 節点座標値のベクトル。
cs_id - この点に適用される拘束条件に使用される座標系の ID。スキップされた場合、デフォルトの座標系が使用されます。
NODE 命令の例
%NODE 1 DEF : 0.8 -0.88 9. 2
%NODE 2 DEF : 0. 1. 2.
ELEM (EL) 命令
この命令のフォーマットは以下のとおりです。
%ELEM elem_id DEF : elem_type_id <material_id <prop_id placement
ここで、
elem_id - モデル内の要素の ID (1 から開始)。
elem_type_id は ELEM_TYPE の記述を参照します。
material_id は MATERIAL の記述を参照します (MASS、SPRING、ADV_SPRING の各要素では不要)。
prop_id は ELEM_PROP の記述を参照します (一部の要素には定義されていません)。
placement - ELEM_TYPE に応じて要素の配置を指定します。
要素の配置
この命令のフォーマットは以下のとおりです。
node1_id node2_id ... [cs_id] [offsets]
SOLID 要素と SHELL 要素では、すべての要素の節点の node_id のリストとして配置が記述されます。ELEM_TYPE で参照される順序で先にコーナー節点がリストされ、要素エッジの順序で中間節点がリストされます。フォーマットは以下のとおりです。
node1_id ... nodeN_id
ここで、
N - 対応する ELEM_TYPE 定義で、線形要素の場合は num_nodes、2 次要素の場合は num_nodes + num_edges です。
MASS 要素と TO GROUND SPRING 要素では、配置が以下のように定義されます。
node_id <cs_id
ここで、
node_id - 要素の節点 ID。
cs_id - 要素座標系の ID。MASS 要素では、cs_id が必要になるのは、その要素に慣性が定義されている場合、つまり MOMENT_OF_INERTIA 行を含む特性セットを参照する Prop_id が定義されている場合だけです。
SPAR、GAP、SPRING の各要素では、配置は以下のように定義されます。
node1_id node2_id
ここで、
node1_id、node2_id - その両端節点の ID。
BEAM 要素と ADV_BEAM 要素では、配置が以下のように定義されます。
node1_id node2_id cs_id <offset1 offset2>
ここで、
node1_id、node2_id - その両端節点の ID。
cs_id - 要素座標系の ID。
offset1 - 要素座標系で node1 からの 1 つ目のバー端のオフセットを表すベクトル。
offset2 - 要素座標系で node2 からの 2 つ目のバー端のオフセットを表すベクトル。
offset1 と offset2 のデフォルトはゼロベクトルです。
ADV_SPRING 要素では、配置が以下のように定義されます。
node1_id node2_id cs_id
ここで、
node1_id、
node2_id
- その両端節点の ID。
cs_id - 要素座標系の ID。
例 :
%ELEM_TYPE 5 DEF : BAR BEAM * 2 1 0
...
...
%COORD_SYS 3 DEF : * CARTESIAN
%COORD_SYS 3 X_VECTOR : 0. 1. 0.
%COORD_SYS 3 Y_VECTOR : 1. 0. 0.
%COORD_SYS 3 Z_VECTOR : 0. 0. -1.
%COORD_SYS 3 ORIGIN : 0.88 -99. -1.5
...
...
%ELEM_PROP 2 DEF : 5
%ELEM_PROP 2 CROSS_SECTION_AREA : 0.01 0.021
%ELEM_PROP 2 MOMENT_OF_INERTIA : 0. 0. 0.
...
...
%MATERIAL 1 DEF : ALUM ISOTROPIC
%MATERIAL 1 YOUNG_MODULUS : 1.900000E+07
%MATERIAL 1 POISSON_RATIO : 2.100000E-01
...
...
...
%NODE 7 DEF : 0.88 -99. -1.5 .88 -99. -1.5
%NODE 8 DEF : 0.88 0. -1.5 .88 0. -1.5
%ELEM 10 DEF : 5 1 2 7 8 3 0.1 0. 0. 0. 0. 0.
MESH_TOPOLOGY セクション
MESH_TOPOLOGY セクションには以下の命令が含まれます。
EDGE (EDG)
SURFACE(SRF)
DEF キー付き EDGE (EDG) 命令
この命令のフォーマットは以下のとおりです。
%EDGE edge_id DEF: <num_nodes>
ここで、
edge_id - エッジの ID。
num_nodes - エッジの節点の数。
NODES キー付き EDGE (EDG) 命令
この命令のフォーマットは以下のとおりです。
%EDGE edge_id NODES: <corner_node_id>
ここで、
corner_node_id - エッジに沿ったコーナー節点の ID のリスト。リストの長さは num_nodes と等しくなります。
DEF キー付き SURFACE (SRF) 命令
この命令のフォーマットは以下のとおりです。
%SURFACE surface_id DEF: <num_faces>
ここで、
surface_id - サーフェスの ID。
num_faces - サーフェス上の面の数。
FACES キー付き SURFACE (SRF) 命令
この命令のフォーマットは以下のとおりです。
%SURFACE surface_id FACES: <elem_id face_id>
ここで、
elem_id face_id - 要素 ID と面 ID のペアのリスト。リストの長さは num_faces と等しくなります。
LOADS セクション
LOADS セクションには以下の命令が含まれます。
LOAD_TYPE (LTP)
CON_CASE (CC)
LOAD_TYPE (LTP) 命令
この命令のフォーマットは以下のとおりです。
%LOAD_TYPE id DEF: Name Placement_type Value_type
ここで、
Name - 荷重/拘束条件の名前。値は次のいずれかです。
PRESSURE (COEFF)
FORCE (FOR)
MOMENT (MOM)
DISPLACEMENT (DSP)
TEMPERATURE (TEM)
ACCELERATION (ACC)
ANG_VELOCITY (AVE)
CONVECTION (CNV)
HEAT_FLUX (HFL)
HEAT_SOURCE (HSR)
FREQ_RANGE (FRQ)
NUM_MODES (MNU)
INIT_GUESS (ING)
Placement_type - BODY、ELEM、ELEM_FACE、ELEM_EDGE、NODE のいずれか。
LOAD_TYPE 命令の例
%LOAD_TYPE 1 DEF : DISPLACEMENT NODE VECTOR_6 MASKABLE
%LOAD_TYPE 3 DEF : FORCE NODE VECTOR
%LOAD_TYPE 5 DEF : ACCELERATION BODY VECTOR
%LOAD_TYPE 7 DEF : TEMPERATURE NODE SCALAR
CON_CASE (CC) 命令
この命令のフォーマットは以下のとおりです。
%CON_CASE id DEF : name <num_steps
ここで、
name - 解析名。
num_steps - 時間依存解析のステップ数 (将来使用するために予約されています)。システムデフォルトは 1 です。
CON_CASE 命令の例
%CON_CASE 1 DEF : Case1
LOAD (LD) 命令
この命令のフォーマットは以下のとおりです。
%LOAD id DEF : load_type_id con_case_id <step \
<cs_type> <cs_id <mask
%LOAD id VAL : <placement value
ここで、
load_type_id は LOAD_TYPE を参照します。
con_case_id はこの荷重/拘束条件を含む CON_CASE を参照します。この解析が時間に依存し、1 つのステップに荷重/拘束条件が含まれている場合、1 から始まるケース番号を指定します。
cs_type - 値がグローバル座標系 (GCS)、ローカル節点座標系 (NCS)、ローカル要素座標系 (ECS) のいずれで定義されているかを示します。スカラー値の場合、cs_type はスキップされます。デフォルトは GCS です。
cs_id は座標系の定義を参照します。
mask - 0 または 1 から成る文字列。MASKABLE 値の mask の定義に使用されます LOAD_TYPE (LTP) 命令を参照)。
placement - 対応する LOAD_TYPE の値によって異なります。
value - LOAD_TYPE で定義されている Value_type に対応します。MASKABLE 荷重では、各成分に値 1 のみが含まれます。
配置
LOAD_TYPE における Placement_type の値に応じて、以下のように配置が記述されます。
BODY の場合、配置は記述されません。
ELEM の場合、配置は elem_id になります。
ELEM_FACE の場合、配置は elem_id face_in_el_id になります。
ELEM_EDGE の場合、配置は elem_id edge_in_el_id になります。
NODE の場合、配置は node_id になります。
例 :
%NODE 5 DEF : 0.88 -99. -1.5
...
%NODE 15 DEF : 11. -11. 0.11
...
%LOAD_TYPE 3 DEF : DISPLACEMENT NODE VECTOR_6 MASKABLE
...
%LOAD 1 DEF : 3 1 * GCS * 111000
%LOAD 1 VAL : 5 0. 0. 0.
%LOAD 1 VAL : 15 3. 4. 5.
ANALYSIS セクション
ANALYSIS セクションには SOLUTION (SLU) 命令が含まれています。
DEF キー付き SOLUTION 命令
この命令のフォーマットは以下のとおりです。
%SOLUTION id DEF : type <sub_type
ここで、
type - 解析のタイプ。STRUCTURAL、THERMAL、MODAL のいずれかです。
sub_type - STATIC (STRUCTURAL タイプのデフォルト) または STEADY_STATE (THERMAL タイプのデフォルト) のいずれか。
CON_CASES キー付き SOLUTION 命令
この命令のフォーマットは以下のとおりです。
%SOLUTION id CON_CASES : con_case_ids
ここで、
con_case_ids - 今回のソルバーで実行する解析の ID (CON_CASE 命令を参照)。
SOLUTION 命令の例
%SOLUTION 1 DEF : STRUCTURAL STATIC
%SOLUTION 1 CON_CASES : 1 3 4 7
RESULTS セクション
RESULTS セクションには以下の命令が含まれます。
RESULT_TYPE (RTP)
RESULT (RES)
RESULT_TYPE (RTP) 命令
この命令のフォーマットは以下のとおりです。
%RESULT_TYPE id DEF : Name Placement_type Value_type
ここで、
Name - 結果の名前。値は次のいずれかです。
DISPLACEMENT (DSP)
STRESS (STR)
STRAIN (STN)
REACTION_FORCE (RF)
ERROR_ESTIMATE (ERR)
THERMAL_STRAIN (THS)
TEMPERATURE (TEM)
HEAT_FLUX (HFL)
HEAT_GRADIENT (HGR)
MODE_FREQUENCY (FRQ)
Placement_type は次のいずれかのタイプです。
ELEM は要素の結果です (現在のところ ERROR_ESTIMATE のみ)。
ELEM_NODE は、平均化されているのではなく、要素の各節点に定義されているデータです (STRESS、STRAIN、THERMAL_STRAIN、HEAT_FLUX、HEAT_GRADIENT など)。
NODE は節点データです (DISPLACEMENT、REACTION_FORCE、TEMPERATURE など)。
BODY はモデル全体の結果です (現在のところ MODE_FREQUENCY のみ)。
SOLID 要素の結果タイプを以下の表に示します。
Placement_type
Result_type
NODE
DISPLACEMENT、REACTION_FORCE、STRESS、STRAIN、TEMPERATURE、HEAT_FLUX、HEAT_GRADIENT
ELEM
ERROR_ESTIMATE
ELEM_NODE
STRESS、STRAIN、THERMAL_STRAIN、HEAT_FLUX、HEAT_GRADIENT
BODY
MODE_FREQUENCY
SHELL 要素の結果タイプを以下の表に示します。
Placement_type
Result_type
NODE
DISPLACEMENT、REACTION_FORCE、STRESS、STRAIN、TEMPERATURE、HEAT_FLUX、HEAT_GRADIENT
ELEM
ERROR_ESTIMATE
ELEM_NODE
STRESS、STRAIN、THERMAL_STRAIN、HEAT_FLUX、HEAT_GRADIENT
BODY
MODE_FREQUENCY
ELEM_FACE
ERROR_ESTIMATE (両サイドで値が異なる場合)
FACE_NODE
STRESS、STRAIN (両サイドで値が異なる場合)
例 :
%RESULT_TYPE 1 DEF : DISPLACEMENT NODE VECTOR_6
%RESULT_TYPE 3 DEF : STRESS ELEM_NODE TENSOR
%RESULT_TYPE 4 DEF : ERROR_ESTIMATE ELEM SCALAR
RESULT (RES) 命令
この命令のフォーマットは以下のとおりです。
%RESULT id DEF : result_type_id con_case_id <step/mode> <cs_type>
%RESULT id VAL : placement value
ここで、
result_type_id は RESULT_TYPE を参照します。
con_case_id は結果の取得元の解析を参照します。解析に複数のステップが含まれる場合、ステップの数を指定する必要があります。
step/mode - 動解析と固有値解析の時間ステップまたはモード番号。
cs_type - 値がグローバル座標系 (GCS)、ローカル節点座標系 (NCS)、ローカル要素座標系 (ECS) のいずれで定義されているかを示します。スカラー値の場合、スキップされます。デフォルトは GCS です。
placement - RESULT_TYPE で定義されている Placement_type によって異なります。
value - RESULT_TYPE で定義されている Value_type に対応します。
結果の配置
RESULT_TYPE 命令によって定義される Placement_type に応じた配置を以下の表に示します。
Placement_type
配置
ELEM
elem_id
ELEM_FACE
elem_id face_in_el_id
ELEM_NODE
elem_id node_in_el_id
FACE_NODE
elem_id face_in_el_id node_in_el_id
NODE
node_id
BODY
none
%ELEM_TYPE 1 DEF : SHELL TRIANGLE LINEAR 3 3 2
%ELEM_TYPE 1 EDGE : 1 1 2
%ELEM_TYPE 1 EDGE : 2 2 3
%ELEM_TYPE 1 EDGE : 3 3 1
%ELEM_TYPE 1 FACE : 1 1 2 3
%ELEM_TYPE 1 FACE : 2 1 3 2
%RESULT_TYPE 1 DEF : DISPLACEMENT NODE VECTOR_6
%RESULT_TYPE 2 DEF : STRESS FACE_NODE TENSOR\ ECS
%RESULT_TYPE 3 DEF : ERROR_ESTIMATE ELEM SCALAR
%ELEM 5 DEF : 1 ....
# Displacement
%RESULT 1 DEF : 1 1
# in node17
%RESULT 1 VAL : 17 1. 2. 3. 0. 0. 0.
# in node 25
%RESULT 1 VAL : 25 11. 22. 33. 0. 0. 0.
...
# Stress
%RESULT 20 DEF : 2 1 * ECS
# in SHELL element #5, face 1 (top), node #1
%RESULT 20 VAL : 5 1 1 0.1 0.2 0.3 0.4 0.5 -0.6
# in SHELL element #5, face 2 (bottom), node #1
%RESULT 20 VAL : 5 2 1 ...
# in SHELL element #5, face 2 (bottom), node #3
%RESULT 20 VAL : 5 2 3 ...
...
# Error Estimate
%RESULT 50 DEF : 3
# on element #5, Face 1 (Top)
%RESULT 50 VAL : 5 1 0.5
# on element #5, Face 2 (Bottom)
%RESULT 50 VAL : 5 2 0.05