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熱荷重および熱伝達条件のランプ
非定常熱伝導解析では、解析の開始時に、0 でない熱荷重または熱伝達条件が Creo Simulate によって適用されます。アルゴリズムがアダプティブなので、Creo Simulate では、多項式次数をその最大値に設定して、熱荷重または熱伝達条件の瞬時の変化を捉えます。
すべての熱荷重と熱伝達条件が、短時間のうちに 0 からその最終値まで急激に変化すると、このアルゴリズムはより効果的です。次に説明するメッシュパラメータと材料特性を使用して、この時間を見積もることができます。
有限要素法では、次の次数の時間スケールだけを補足できます。
ここで、 は密度、c は比熱、k は熱伝導率、L は要素の最大の長さスケール、p は多項式次数です。時間スケールがこれよりも小さい場合にはエラーが発生します。たとえば、この値よりも大幅に小さい周期を持つ正弦波で表現できる、時間に依存する熱荷重または雰囲気温度を入力すると、解の誤差が大きくなります。したがって、どのランプ関数にも、熱荷重または熱伝達条件に隣接する要素について計算した のローカル値以上の大きさを持つ周期を使用しなければなりません。
大きい Biot 数を持つ熱伝達条件を使用すると、Creo Simulate で正確に表現できないほど小さい、温度勾配の大きい薄いレイヤーが作成されることがあります。Creo Simulate は Biot 数を次の式で定義します。
ここで、h は伝達熱転送係数 (Creo Simulate ではフィルム係数とも呼ばれる)、k は熱伝導率、L は要素の最大の長さスケールです。Biot 数が 1 を大きく超える場合は、解に大きな誤差が含まれることがあります。解の誤差は、雰囲気温度をモデルの初期条件からその最終値まで、 より長い時間をかけて変化させることによって、小さくすることができます。熱伝達条件に隣接した要素について のローカル値を使用できます。また、前述のように、多くの場合に正確な結果を得ることができます。
時間に依存する指定温度をモデリングするには、h の値が大きい熱伝達条件を入力し、雰囲気温度を、希望の指定温度に等しい時間関数として設定できます。Biot 数を 100 に設定すると十分なはずです。解の誤差を防ぐために、雰囲気温度は