平面対称の利用
対称である場合には、ジオメトリの一部だけを解析できます。この解析では、計算時間およびリソース要件に対する明らかな利点だけでなく、剛体ボディ運動を排除できる利点もあります。ジオメトリに加えて、モデルの特性、荷重および拘束条件も対称でなければなりません。
• 「拘束条件」(Constraints) - 平面対称または鏡面対称の場合は、対称面を越える変形を可能にするすべての自由度を拘束します。以下の例は、平面対称を使用して 1/4 断面でどのようにモデルを近似できるかを示しています。
「完全なモデル」(Full Model)
a
b
a では Dx、Ry、Rz が固定され、b では Dz、Rx、Ry が固定されています。ソリッド要素には回転自由度がないので、この場合には Rx、Ry、および Rz を拘束する必要がないことに注意してください。
• 「Thermal における拘束条件」(Constraints in Thermal) - 熱量モデルには対称条件が必要ですが、これらの条件はデフォルトですでに存在しています。Thermal では、拘束条件が存在しない場合、境界が完全な断熱材となることを意味します (熱は対称平面を越えて伝わりません)。
• 「特性」(Properties) - 異方性材料の材料の配列方向が実際に対称でない場合には、通常、等方性の材料特性のみを対称で使用します。
• 「固有値解析」(Modal Analysis) -
固有値解析での対称は、対称モードの計算しか行わないので注意してください。一般的に、このことは、この解析タイプや固有値の結果 (
座屈、
時刻歴、
周波数、
ランダムおよび
衝撃) にアクセスするほかの解析タイプに対称を使用しないことを意味します。