ランダム応答解析の概要
ランダム応答解析では、既知のパワースペクトル密度 (PSD) の静止ランダム荷重に対するシステムの応答が測定されます。荷重の入力は、一定の範囲の周波数におけるフォースまたは加速度の PSD です。スペクトル密度カーブは一定の期間にサンプリングを行うことによって取得されるため、サンプリング期間が長いほど、カーブは正確になります。測定の結果として、応答 PSD がレポートされます。
ランダム応答解析では、PSD や、指定したパワースペクトル密度荷重に応答したモデルの変位、速度、加速度、およびモデルの地点における応力の RMS 値が Creo Simulate で計算されます。次の場合にはランダム応答解析を使用します。
• モデルの荷重を、ランダム過程によって統計的に記述する
• RMS 応答あるいはパワースペクトル密度を評価する
基礎励起の場合にかぎり、Creo Simulate で固有値質量寄与係数を計算するように指定して、結果の精度をさらに詳しく評価できます。Creo Simulate では、モデルで定義したランダム応答解析でのすべての有効なメジャーも計算されます。メジャーを定義することによって、1 つの点での 1 つの量の PSD の計算結果を得ることができます。量の RMS 値あるいは「見かけ周波数」(Apparent Frequency) をもたらすメジャーも定義できます。