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大変形を含む静解析の概要
説明
形状に非線形性がある場合の結果を計算するには、大変形を含む静解析を使用します。最初に線形静解析を実行して、幾何学非線形の結果が必要であるかどうかを判別することがあります。
また、線形座屈解析を実行することもあります。荷重係数がモデルの臨界座屈荷重係数よりも大きいと、大変形を含む静解析では収束処理時間が長くなったり、解へ収束できなかったりします。モデルが座屈することを示す座屈解析を実行する場合には、線形座屈荷重よりも小さい荷重を使用することで、大変形を含む静解析の実行時間を短縮できます。線形座屈荷重より大きい荷重を適用する必要がある場合、「スナップ貫通を含む」(Include Snap-through) チェックボックスをオンにすることで、解へ収束しやすくなります。
 
*注記 Creo Simulate の大変形静解析では、特定のタイプの荷重、モデル化、結合のみがサポートされています。荷重の中には、圧力荷重など、変形に依存するものがあります。
Creo Simulate の大変形解析では、線形弾性材料、弾塑性材料超弾性材料がサポートされています。
大変形を含む静解析に線形弾性材料を使用する場合、Creo Simulate で材料特性は一般的な線形弾性に従って解釈されます。 は、線形弾性で使用されるのと同じ公式を使用して、ラーメ定数 に変換されます。応力は、新しいフックの材料法則 (neo-Hookean material law) を使用して計算されます。この法則は、 に線形に依存します。新フックの材料法則 (Neo-Hookean material law) の詳細については Nonlinear Continuum Mechanics for Finite Element Analysis (Javier Bonet/Richard D.Wood 共著、Cambridge University Press:1997) を参照してください。
大変形を含む静解析では、Creo Simulate で Cauchy (実際の) 応力メジャーがレポートされます。
単軸張力が作用しているバーでは、Cauchy 応力 が以下のように表されます。
= F/A、ここで F はフォース、A は現在の面積 (元の面積でない)。
大変形を含む静解析では、Creo Simulate対数歪みがレポートされます。この解析タイプでは、現在、結果メジャーは利用できません。
大変形を含む静解析を実行する場合、シングルパスアダプティブ収束判定方法を使用するか、クイックチェックを実行できます。複数の荷重ステップでの全結果を選択した状態で解析を実行すると、フリンジプロットのアニメーションを使用して各荷重ステップで結果を表示できます。
大変形を含む静解析の要件
1 つ以上の拘束条件セット
0 または 1 つ以上の荷重セット
3D モデル、2D 平面応力モデル、2D 軸対称モデル、または 2D 平面歪みモデル
ソリッドおよび質量要素のみ
面内等方性モデルプロパティのみ
no temperature-dependent material properties
詳細については、構造解析の拘束条件セットと荷重セットを参照してください。