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慣性リリーフ
拘束がないモデルを解析するには、「静解析定義」(Static Analysis Definition) ダイアログボックスの「慣性リリーフ」(Inertia Relief) オプションを使用します。このオプションは線形静解析にのみ使用できます。このオプションを使用した場合、モデルは拘束なしで空間に浮遊しているが荷重は適用されているものとして Creo Simulate によって解析されます。
 
*注記 「慣性リリーフ」(Inertia Relief) オプションでは、不完全な拘束のモデルを解析することもできます。ただし、モデルにすでにいくつかの拘束条件セットがある場合、解析中はこれらの拘束条件が Creo Simulate によって無視されます。
「慣性リリーフ」(Inertia Relief) オプションを選択して解析を実行した場合、Creo Simulate の内部で新しい直交座標系 (UCS) が作成され、この新規作成された UCS を基準にして 3 ポイント拘束を含む拘束条件セットが定義されます。付加荷重のバランスをとるボディ荷重も Creo Simulate によって自動的に適用されます。
3 ポイント拘束は変位の解に影響しますが、応力の解には影響しません。
2 つのボディ間の 6 つの自由度すべてにゼロ以外の剛性があるかぎり、慣性リリーフ解析は常に正常に実行されます。
慣性リリーフ解析を実行する前に、エラー検出を実行するかどうかが Creo Simulate によって尋ねられます。検出を指定すると、モデル内に複数のボディがあるかどうか、Creo Simulate はさまざまなモデリング条件をチェックします。Creo Simulate で複数のボディが検出された場合、検出された個別の (ジョイントしない) ボディの数がメッセージとして表示されます。この情報を使用して関連部品と思われた部品が、真に関連している部品かどうかが判別できます。予期しない数のボディが表示された場合は、解析または検討をキャンセルして、アセンブリを修正することができます。
慣性リリーフ解析では、ジョイントしないボディがモデルに複数存在しないことを確認できます。ジョイントしないボディがモデルに複数存在する場合、不完全拘束エラーによって解析が失敗します。ジョイントしないボディが複数あるモデルに対して慣性リリーフ解析を実行するには、ボディ間に相対運動がないように、ジョイントしないすべてのボディが結合されている必要があります。モデルの任意の 2 つのボディ間に相対運動が存在するように結合されている場合、不完全拘束エラーによって慣性リリーフ解析が失敗します。たとえば、2 つのボディがボルトによって結合されている場合、ボルトの一部の自由度に剛性がない場合、慣性リリーフ解析は失敗します。