多相モジュールの境界条件パラメータは、Flow Analysis ツリー内の境界に適用されます。オプションはインタフェースにも適用され、インタフェースの片側で多相モジュールが非表示になり、「境界」(Boundary) が作成されます。

Flow Analysis ツリーの「General Boundaries」で境界を選択すると、「プロパティ」(Properties) パネルに境界条件が表示されます。

「Zero Flux」境界条件はモデル内の固体境界に対応します。「Multiphase」モジュールの「Zero Flux」は、流束がないか、境界に垂直な成分の勾配がないことを意味します。混合物境界条件を「Zero Flux」に設定した場合、それらの成分の境界条件も「Zero Flux」に固定されます。フローモジュールの境界条件が「Wall」または「Rotating Wall」である場合、これが「Multiphase」モジュールのデフォルトの境界条件になります。

接触モデル: 接触角度によって、あるウォールにおける成分のぬれ角を設定できます。「フロー」(Flow) モジュールの成分では「接触モデル」(Contact Model) が「はい」(Yes) に設定され、「角度」(Angle) が指定されます。

開口部における成分の体積分率を設定するには、「指定した値」(Specified Value) 境界条件を使用します。混合物境界条件を「指定した値」(Specified Value) に設定した場合、それらの成分の境界条件も「指定した値」(Specified Value) に固定されます。各成分の「値」(Value) に体積分率が指定されます。「フロー」(Flow) モジュールの境界条件を「Specified Velocity」、「Specified Volumetric Flux」、「Specified Total Pressure」、または「Specified Pressure Inlet」に設定した場合、「Specified Value」が「Multiphase」モジュールのデフォルトの境界条件になります。開口部でない境界に「指定した値」(Specified Value) 条件を指定することはお勧めしません。

開口部における各成分の容積流束を設定するには、「Specified Volumetric Flux」境界条件を使用します。これは「フロー」(Flow) モジュールの容積流速境界条件に対応します。「Specified Volumetric Flux」境界条件の場合、各成分の体積分率の値を「成分」(Component) > 「指定した値」(Specified Value) で設定します。

開口部における成分の体積分率を設定するには、「Outlet」境界条件を使用します。「境界」(Boundaries) のフローモジュールからの出力として使用できる積算量は、出力変数に表示されます。混合物境界条件を「Outlet」に設定した場合、それらの成分の境界条件は「Outlet」に固定されます。各成分の「値」(Value) に体積分率が指定されます。「フロー」(Flow) モジュールで境界条件を「Specified Pressure Outlet」または「Resistor Capacitor」に設定した場合、「Outlet」が「Multiphase」モジュールのデフォルトの境界条件になります。開口部でない境界に「Outlet」境界条件を設定することはお勧めしません。

対称とは、境界において、せん断、速度の垂直成分、圧力の垂直勾配がないことを意味します。「対称」(Symmetry) 境界条件は、通常はモデル内の物理的な対称に対応します。混合物境界条件を「Outlet」に設定した場合、それらの成分の境界条件は「対称」(Symmetry) に固定されます。「フロー」(Flow) モジュールで境界条件を「対称」(Symmetry) に設定した場合、これが「Multiphase」モジュールのデフォルトの境界条件になります。

フローのインタフェースの片側のボリュームの状態が「非表示」(Blanked) である場合にのみ、多相モジュールのインタフェース条件が境界の条件とほぼ同じになります。インタフェースの両側で「ボリューム」(Volume) が「非表示」(Blanked) または「Active Multi-component Flow」に設定されている場合、これは「デフォルトインタフェース」(Default Interface) としてのみ割り当てることができます。