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プログラムゼロの使用
プログラムゼロをオペレーションレベルまたは加工フィーチャーレベルで定義できます。
オペレーションプログラムゼロ - オペレーションの設定時に指定し、NC 出力のデフォルト基準として動作します。特定のオペレーションで作成した加工フィーチャーではすべて、同じオペレーションプログラムゼロが使用されます。
フィーチャープログラムゼロ - フィーチャーの定義時に指定し、マシン上の素材の回転を定義したり、リトラクトおよびカットの送り方向などのツールパス作成に影響したりします。フィーチャープログラムゼロ座標系は、次の項で説明しているように特定の方向に設定する必要があります。
フィーチャープログラムゼロを明示的に定義しない場合は、マシン上の素材回転の定義やツールパスの生成でオペレーションプログラムゼロが暗示的に使用されます。しかし、プログラムゼロ設定はモーダルなので、フィーチャー用に別個のプログラムゼロを指定すると、特に変更しないかぎり以降のすべてのフィーチャーに同じものが使用されます。
オペレーションプログラムゼロとフィーチャープログラムゼロが異なる場合は、フィーチャーにツールパスを作成する際に、カッター位置 (CL) データファイルがすべて変換されオペレーションプログラムゼロ座標系の座標に出力されます。2 つの座標系の Z 軸が平行でない場合は、工具方向ベクトル (i、j、k)、またはテーブル回転が与えられます。この機能で 3 軸オペレーションをポストプロセス処理して 5 軸オペレーションとして行えます。
 
*注記 「加工機設定」(Machine Tool Setup) ダイアログボックスの「複数軸出力オプション」(Multiple Axis Output Options) を使用すると、CL 座標をすべて変換するのではなく、2 つのプログラムゼロ座標系の間の直線移動と回転移動を CL ファイルに出力するよう指定できます。
Z 軸方向
フィーチャーレベルのプログラムゼロ座標系は、Z 軸の正方向がマシンの取付具の反対方向を向くように設定されます。たとえば、直立ミリングマシン上では、Z 軸の正方向はテーブル表面より上方向を指します。次の図は、ミリングの Z 軸方向を示します。