テキストおよびシンボルからの参照線の作成
参照線は、テキストブロックまたはシンボルから図面のターゲットの要素へ引かれます。参照線の利点は、ソースとなるテキストやシンボル、またはターゲットの要素を作成後に移動すると、参照線もそれに従って移動することです。
削除の際は、参照線は1つの別個の要素として見なされ、1回の操作で削除できます。ただし、参照線のソースのテキストやシンボルを削除すると、参照線も削除されます。
ソースのテキストやシンボルが「参照線の作成」ダイアログボックスで指定された場合は、オーナが「オーナ」ボックスに表示されます。これは参照線のターゲットのドメインを分かり易くするためです。
参照線を作成するには
1. 「Annotation」をクリックしてから「注釈」グループで 「参照線」の隣の矢印をクリックします。
2. 「参照線作成」をクリックします。「参照線の作成」ダイアログボックスが開きます。
3. 参照線を引く元となる図面上のテキストまたはシンボルをクリックします。
ソースのオーナが「オーナ」ボックスに表示されます。
4. 「参照線の作成」ダイアログボックスを使用して、次のいずれかの方法で選択したテキストやシンボル上の始点を指定します。
◦ ユーザ定義をクリックしオンにして、参照線の始点をクリックします。
◦ 「既定義」をクリックしてオンにし、メニューを拡張します。これにより、ソース位置を図形上でクリックするか、次のオフセットを先に入力することが可能になります。
▪ 長さギャップ: ソース点の、ソースの下線(または上線)からの正のオフセット値。
▪ 高さギャップ: ソース点の、ソースの測線からの正のオフセット値。
オフセットはソースを囲むボックスから計測されます。この見えないアンカーは、テキストやシンボルがどのように回転しても適用されます。
5. 必要に応じて、ソース点とターゲット点の間の中間点をクリックします (線を曲げるため)。
6. 参照線作成時には、外観で次の属性をいつでも指定できます。
◦ 線種
◦ 色
◦ 矢印タイプ
◦ 矢印サイズ
◦ 矢印塗りつぶし
参照線の矢印が塗りつぶされます。「矢印塗りつぶし」は参照線にのみ使用でき、引出線または切断線には使用できません。図面が最新のバージョンで保存されている場合、「矢印塗りつぶし」設定は MI ファイルで維持されます。次の図は、塗りつぶしが適用されていない矢印を示しています。
| MI ファイルを DXF/DWG などの外部フォーマットにエクスポートするとき、個々の矢印塗りつぶしプロパティはエクスポートされません。矢印はデフォルトで塗りつぶされます。 |
◦ 全周/全体
参照線には以下のタイプのシンボルを作成できます。
| • 参照線にエルボがない場合、参照線の中間点にシンボルが作成されます。 • 参照線にエルボがある場合、ソーステキストまたはソースシンボルに最も近いエルボにシンボルが作成されます。 • シンボルのサイズはソーステキストまたはソースシンボルのサイズと同じになります。 |
7. ターゲット要素上の、参照線の終点となる位置をクリックします。
8. 同一のソースからの参照線を続けて作図するか、新たなソースを指定するか、または をクリックして操作を終了します。
| 同一の操作で、異なるソースからの参照線を作図する場合は、元をクリックしてから、新規のソーステキストやソースシンボルをクリックするようにしてください。これを行わないと、次の参照線は、直前のソースに属することになります。 |
制限
参照線のソースは、シートの配下のビューまたはスケッチに属さなければなりません。参照線のターゲットは、寸法である場合もありますが、ソースと同じドメインになければなりません。次の一覧に、参照線のソースとターゲットの作成可能な組み合わせを示します。
• ビュー:ソースが特定のビューに属し、ターゲットもそのビューになければなりません。
• シートに属するスケッチ: ソースはシート配下のスケッチに属します。ターゲットもそのスケッチ下になければなりません。最終的なオーナがシートである限り、ほかのスケッチに属する、スケッチの "チェーン" であってもかまいません。
• ビューに属するスケッチ: ソースはビュー配下のスケッチに属します。この場合、参照線はビューに属します。これにより、ターゲットは該当のスケッチまたはビューのどちらに属してもかまいません。
なお、参照線をシートやフレーム配下のテキストやシンボルから作成することはできません。
次の「参照線の作成」ダイアログボックスのオプションにより、参照線の方向の指定が簡単になります。
元の原点
なし | 拘束なし。原点での線の向きは参照線の2点目の位置により決まります。 |
水平 | ソースから横方向に線が引かれます。 |
鉛直 | ソースから縦方向に線が引かれます。 |
平行 | ソースと平行して線が引かれます。 |
垂直 | ソースと直角に線が引かれます。 |
平行と垂直オプションはシンボルにではなく、テキストにのみ有効であることに注意してください。
元の接続
参照線を引き始めるテキストまたはシンボル上の正確な位置を、9カ所のうちから1つ指定することができます。Creo Elements/Direct Annotation では、テキストやシンボルの周囲の見えないボックスを使用し、接点をそのボックスにより決定します。指定可能な点は4つの角と、4辺の中間点、そしてテキストまたはシンボルの中心です。
中間点での線の方向
参照線の中間点を指定する場合は、次の方向のうちの1つをクリックすることができます。
水平 | 横方向に線が継続します。 |
鉛直 | 縦方向に線が継続します。 |
これらのオプションは、ターゲット上での線の終点に使用します。
ターゲットでの方向
平行 | ターゲット要素に平行に線が引き終わります。 |
垂直 | ターゲット要素に垂直に線が引き終わります。 |
角度 | ターゲット要素から、指定された角度で線が引き終わります。必要な角度をユーザ入力行に入力してください。 |
これらのオプションでは、参照線の次の点はターゲット要素上になければなりません。線の最後は、可能であればこの条件に沿って調節されます。操作が不可能な場合は警告が発せられます。
Control
現在定義している参照線をキャンセルする場合は、「参照線の作成」ダイアログボックスの「制御」セクションで「開始」をクリックします。そして以前と同様に、テキストやシンボル上のソース位置を指定することから始めてください。
参照線で直前に指定した点を削除する場合は、「参照線の作成」ダイアログボックスの「制御」セクションで「戻る」をクリックします。その後、その前の点から線の描画が継続できます。「戻る」は複数点を元に戻すために、何度も続けて使用できますが、参照線が完成した後はクリックできません。
例
下図はパーツの正面図と平面図で、それぞれに対して参照線が引かれています。シンボルとテキストはそれぞれが指すビューに属します。
front1 (正面) ビューの参照線は次のように作図されています。
1 | 「元の原点」は「水平」です。「元の接続」は、あらかじめ定義され (「」)、「ギャップ長」オフセットは 2 で、左中の位置が指定されています。 |
2 | 「方向」オプションの「鉛直」をクリックします。 |
3 | 「ターゲットでの方向」オプションの「垂直」をクリックします。 |
4 | ビューの内側の円がクリックされ、参照線が完結します。 |
top1 (正面) ビューの参照線は次のように作図されています。
1 | 「元の原点」は「なし」で、「元の接続」はユーザ定義 (「ユーザ定義」) です。ソースの点はビューポート内でクリックします。 |
2 | 「ターゲットでの方向」オプションの「角度」をクリックします。角度30°をユーザ入力行に入力し、ビューをクリックします。 |