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板金パーツの解析と再設計
板金パーツや製造環境の変更が必要な場合があります。また、特定の製造環境での製作用に、板金パーツを変更しなければならない場合もあります。
製造前に各板金パーツをチェックして、適正で不備のない、最適化されたツールを使用して製造が行われるようにしてください。
状況によって、さまざまな要素に影響が及びます。
状況
結果
材質タイプの変更
曲げツール、絞りツール、割れ止めツールのチェックのほか、場合によっては穴開けツールをチェックします。
材質の厚さの変更
曲げツール、絞りツール、割れ止めツールのチェックのほか、場合によっては穴開けツールをチェックします。
製造ショップの変更
すべてのツールのチェックと、可能であれば変更を行います。
パーツの編集 (例:パーツの引き延ばし、角度曲げの短縮など)
曲げツールのチェック (曲げ力や形状の制約を使用) と割れ止めツールのチェックを行います。
製造前の最終的なパーツ チェック
現在の幾何的な特性での全ツールの利用可能性、完全性、有効性をチェックします。
ツールの最適化
最低限必要なツールだけを、最小のコストで使用するようチェックします。
インポートされたパーツに製造ショップやツールの情報が設定されていない
材質を割り当て、厚さを変更します (材質の利用可能性、単位 (mm またはインチ)、安定性など)。すべてのツールの割り当てとチェックを行い、可能であれば変更します。
「解析 & 再設計」ボタンを使用すると、材質の利用可能性や、曲げ、絞り、穴開けの各ツールの面から、所定の製造ショップでの板金パーツの製造可能性を解析できます。詳細な視覚的フィードバックが表示され、集合体ごとに代替設計の提案を選択または拒否できます。提示された変更を承認すると、従属する割れ止めの自動更新など、Creo Elements/Direct Modeling による自動的なパーツの再設計が実行され、結果が報告されます。
板金パーツの解析および再設計手順
1. 「Sheet Metal」をクリックしてから「シート編集」グループで 「その他」の隣の矢印をクリックします。
2. 「解析 & 再設計」をクリックします。「解析再設計」ダイアログボックスが開きます。
3. 材質の厚さ変更を行った「移動面」を選択します。「新しい材質」領域に、面の既存の材質と厚さが表示されます。この面に材質属性が割り当てられていない場合、Creo Elements/Direct Modeling により幾何的に厚さが決定され、基本的な材質属性が付加されます。
4. (オプション) 「新しい材質」領域で新しい「材質」を選択します。Creo Elements/Direct Modeling は現在の製造ショップから新しい材質を取得し、解析 & 再設計時にこの材質を使用します。
5. 解析 & 再設計での曲げ処理の方法を定義します。
デフォルト: デフォルトの製造ショップの設定を使用します。
自動: 解析 & 再設計により生成される案を採用します。
工程: 単一の曲げ工程を選択します。
エラーの色付け: 編集に失敗した曲げに色付けします。
エラーのラベル付け: 編集に失敗した曲げにラベルを付けます。
曲げ編集: 再設計時に曲げを編集します。
6. (オプション) 解析 & 再設計時に新しいコーナ割れ止めを作成する方法を定義します。
a. コーナ割れ止めタイプ: コーナ割れ止めタイプを選択します。
b. ダイアログから、コーナ割れ止めツールのオプションを選択します。
c. 「割れ止め編集」チェックボックスをオンにすると、再設計時にコーナ割れ止めが編集されます。
7. 以下のオプションを調整します。
報告書: 解析 & 再設計の報告書を表示します。
集合体の色: 解析結果に応じてパーツの集合体の面を色付けします。
領域距離チェック: 各集合体の周りの領域距離を計算して表示します。白以外の色は、各種の領域距離違反を示します。
エラーのラベル付け: 製造不可能な集合体にラベルを付けます。
情報残す: 情報表示セクションに表示された情報を、コマンド実行後に保持します。
元の保持: 再設計後に元のパーツを保持します。
チェック: 解析 & 再設計後に、パーツをチェックします。
パーツ比較: 再設計後にパーツの比較結果を表示します。
8. 次の方法で、解析 & 再設計を実行します。
「解析」をクリックすると、パーツの編集なしで解析が実行されます。その後、解析に基づいて編集を行ってください。
「解析 & 再設計」をクリックすると、パーツが解析され、その解析により提案された変更に応じてパーツが編集されます。
「再設計」をクリックすると、未決定状態のすべての変更を直ちに実施します。
9. 結果について把握し、変更を行います。選択したパーツのカレントの製造ショップでの製造性に関する解析結果が画面に表示されます。
「材質」セクションには、使用可能な新しい材質についての情報が含まれます。
「曲げ」セクションには、各曲げ集合体に関する情報と編集方法が表示されます。テーブル内の各行にマウスを合わせると、パーツ上で対応する曲げ集合体がハイライトされます。
解析プロセスの詳細を参照するには、「解析」列内の結果をクリックします。
「代替」列には、すべての既存の曲げツールに対する解析の概要が表示されます。
色は有用性のレベルを示します。解析画面下部の凡例を確認してください。
ツールの列にマウスを合わせると、完全な解析情報が表示されます。
黒のドットは、現在使用しているツールを示します。
黒の三角は解析により提案されたツールを示します。
色付きのツール列の下にあるグレー領域をクリックすると、提案されたツールが変化します。
「変更を行ってください」をクリックすると、提案された変更が即座に実施されます。
「絞り」および「穴開け」セクションには、それぞれの絞りまたは穴開け集合体に関する情報や変更方法が表示されます。
解析プロセスの詳細を参照するには、「解析」列内の結果をクリックします。
シート側アイコンは、穴開け/絞りツールが適用される側を示します。背景色は、シートの表面色に対応しています (「集合体の色」オプションがオンの場合)。
「代替」列には、すべての既存の絞りツールと穴開けツールに対する解析の概要が表示されます。
色は有用性のレベルを示します。解析画面下部の凡例を確認してください。
ツールの列にマウスを合わせると、完全な解析情報が表示されます。
オレンジの行は、ツールの距離違反を示します (「領域距離チェック」オプションがオンの場合)。
色付きのツール列の下にあるグレー領域をクリックすると、提案されたツールが変化します。
上下矢印は絞り方向を示します。
黒のドットは、現在使用しているツールを示します。
黒の三角はユーザが提案したツールを示します。
「変更を行ってください」をクリックすると、提案された変更が即座に実施されます。
解析の概要がダイアログの下部に表示されます。
10. 次の方法で、操作を終了します。
「再設計」をクリックすると、未決定状態のすべての変更を直ちに実施します。
をクリックすると、これまでに加えたすべての変更を保持して、ダイアログを閉じます。
をクリックすると、コマンドをキャンセルし、これまでに加えたすべての変更を破棄します。
制限事項
このコマンドでは、以下の操作を実行できません。
新しい絞りツールおよび穴開けツールを提案する。
曲げを変更する際に曲げ割れ止めを調整する。
割れ止めのない曲げ、ヘム曲げ、段曲げを変更する。
ヘムおよび段曲げが存在する場合に材質の厚さを変更する。
「チェック」チェックボックスがオフの場合、解析 & 再設計時に自己交差するパーツが作成されることがあります。