レンダリング設定
レンダリング設定を行うには、Rendering モジュールをアクティブ化してから、 > > の順にクリックします。「レンダリング設定」ダイアログボックスが開きます。
次のタブで、パフォーマンス設定を含む Creo Elements/Direct Rendering モジュール設定を調整します。
写実的設定
• ビューポートイメージサイズ: 「半分」または「4 分の 1」を選択してビューポートのレンダリングを高速化します。
• 品質: 次のいずれかを選択します。
◦ 低: この設定を使用すると、光源の変更を素早くプレビューできます。光源変更の表示に重要ではない要素はスキップされます。
◦ 中: レンダリング材質での変更点を素早くプレビューします。材料変更の表示に重要ではない要素はスキップされます。
◦ 高: このモードを使用すると、ほとんどの場合、十分な品質のイメージが生成されます。
◦ 最大: このモードを使用すると、透明属性や鏡面の属性を持つレンダリングイメージの品質をさらに向上させることができます。
• トーンマッピングモード: トーンマッピングとは、実世界で得られる明るさの値を調整して、明るさの範囲をコンピュータの画面や印刷機器で再現可能な値に制限するプロセスです。高ダイナミックレンジ (HDR) の画像や物理的に正確な光の強度に基づく光源で作業しながらレンダリングを実行する場合、トーンマッピングを有効にします。トーンマッピングを制御するには、次のいずれかを選択します。
◦ なし: トーンマッピングは適用されません。
◦ 自動: シーンの明るさを、画面に適した範囲に自動的に調整します。
◦ 知覚: シーンの明るさが自動的に調整されて、コンピュータの画面上や印刷物として、光が十分に当たったイメージが生成されます。知覚モードは、自動モードの代替モードとして使用でき、通常、自動モードと同じ、またはそれよりも高い品質のイメージを生成します。
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知覚トーンマッピングは、人間の知覚に近いモードです。
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• グローバルイルミネーション: 拡散光および 2 次反射光の効果を計算します。直接光が当たらない場は、シーンの他のコンポーネントからの反射光で照らされます。
◦ なし: グローバルイルミネーションは適用されません。
◦ 高速: このオプションを使用すると、多少品質が落ちるものの、レンダリングのスピードが速くなります。
◦ 高精度: このオプションを使用すると、最高品質のイメージが生成されます。
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グローバルイルミネーションを有効にすると、副次的な影響として、ドームライト (スカイ、シンプルな空、HDRI など) を使用したシーンのレンダリングスピードが向上します。
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リアルタイム設定
• アンビエントオクルージョン: オクルージョンによる減光を考慮することで、拡張リアリズムでリアルタイムにレンダリングされたイメージを表示します。
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アンビエントオクルージョンでは次の図のように、モデルの角などのオクルージョンされたモデル領域は、モデルのその他のパーツによってオクルージョンされていないモデル領域よりも暗く表示されます。
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図 55. アンビエントオクルージョンなし
図 56. アンビエントオクルージョン有効
• イメージベースドライティング: 環境光を使用してリアルタイムレンダリングを行います。
| • シーンに光を当てるには、環境光でシーンを囲むイメージ (環境マップ) からの情報を使用します。イメージの中で、すべてが明るく光る領域が光源となります。イメージのより暗い領域もシーンを照らします。効果は実世界における間接照明と同じです。 • リアルタイムシャドウは環境光では機能しませんが、距離、スポット、太陽などのその他のタイプの光源を追加することで、リアルタイムシャドウをシーンに使用できます。 • 環境光を使用する事前定義されたライトスタジオの大部分には、リアルタイムレンダリング用の代替ライトスタジオも定義されています。イメージベースドライティングでは、代替ライトスタジオが無視され、シーンは環境光を使用してレンダリングされます。 |
• 高速な簡略レンダリング: 簡略化したレンダリング技術を使用して、より高速に実行するかどうかを選択します。
| • Creo Elements/Direct Rendering ではリアルタイムな影の生成ができ、Creo Elements/Direct Rendering の起動時に自動的にアクティブ化されます。ただし、高速な簡略レンダリングは影の生成を無効にします。 • リアルタイムレンダリングモードには、Direct X バージョン 10.1 をサポートする高性能グラフィックボードが必要です。DirectX の古いバージョンをサポートするグラフィックボードは、リアルタイムレンダリングモードをサポートしていません。その結果、再描画が極めて遅くなっています。 |
その他の設定
• 材質の割り当て先: このオプションを使用すると、レンダリング一覧の材質のコンテキストメニューの「モデルに適用」をクリックしたり、レンダリング材質を直接パーツにドラッグ & ドロップした際に使用するデフォルトを割り当てることができます (この場合、「レンダリング材質の割り当て」ダイアログボックスは使用しません)。
◦ ベースを選択して、材料をベースプロパティとして適用します。
◦ インスタンスを選択して、材質をインスタンスプロパティとして適用します。
• エディタレベル: レベルを選択して、エディタダイアログに表示される編集可能なパラメータの数を調整します。
• 「デカールをモデルとともに保管」: デカール情報がある場合、モデルとともに保管します。
• プログレッシブ更新モード: 写実的レンダリングをプログレッシブに作成します。プログレッシブ更新では、次の操作を実行します。
1. 粗いラスタでイメージが作成されます。
2. このイメージにはアンチエイリアシングが適用され、イメージが少しずつ微調整されます。
| レンダリングに時間がかかりすぎる場合、「レンダリング」コマンドを取り消すことができます。「プログレッシブ更新モード」では、最初のレンダリングパスが完了した後であっても、レンダリングされたイメージがビューポートに表示されます。 |
• 並列処理のサポート: 可能な場合、複数のプロセッサを使用します。
• レンダリングデータのキャッシュ: 連続したレンダリングの間にレンダリング情報をキャッシュします。データをキャッシュすると、システムメモリに入るサイズのイメージのレンダリングに必要な時間が短縮されます。モデルが大きく、キャッシュを行うことによってメモリが不足する場合は、キャッシュをオフにします。