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パーツの比較
「パーツの比較」を使用して、2 つのほぼ同一のパーツの図形を比較することができます。
このオプションにより、バージョンが異なるモデルを比較することが可能となります。たとえば、ある企業でパーツを作成し、仕上げを行う提携業者に送信するとします。提携業者はこのパーツを修正し、送り返します。ここで「パーツの比較」を使用して、最初のバージョンと 2 つ目のバージョンの相違点を解析、表示し、以降のモデリング操作用に保持することができます。
Creo Elements/Direct Modeling で相違点は次のようにハイライトされます。
パーツを比較するには
1. 比較する 2 つのパーツをビューポートにロードします。
2. 「解析」をクリックしてから「検証」グループで 「パーツの比較」をクリックします。「パーツの比較」ダイアログボックスが開きます。
3. 構造一覧で、元のパーツまたは「参照」パーツを選択します。
4. 変更したパーツか「チェック」パーツの同じ面を選択します。
5. 必要な場合は、パーツの比較に使用する精度を定義することができます。デフォルトでは、両方のパーツの最も低い分解能が選択されます。より荒いパーツ比較を実行する場合は、さらに低い分解能を選択することができます。
6. Creo Elements/Direct Modeling にパーツの一致方法を指定し、同じ位置にパーツを揃える必要があります。以下の整列オプションのいずれかを選択します。
整列なし: パーツはすでに整列されています。
「自動整列」: Creo Elements/Direct Modeling で「参照」パーツと「チェック」パーツの選択された面が整列するよう、「チェック」パーツの位置決めを行います。複数の方法で整列できる場合は、「次」および「前」ボタンを使用して、リストから整列方法を選択します。
頂点を用いた自動整列:自動整列できない場合は、選択した参照パーツ面の頂点を選択し、次にチェック パーツ面の対応する頂点を選択します。Creo Elements/Direct Modeling により、2 つの頂点が整列するよう「チェック」パーツの位置決めが行われます。
手動整列: 頂点を使用するかどうかにかかわらず自動整列できない場合、「ダイナミック配置」ダイアログを使用して「チェック」パーツを位置づけることができます。手動整列には、「一致/整列」オプションを使用することもできます。
7. 「計算」をクリックします。Creo Elements/Direct Modeling で「参照」パーツと「チェック」パーツが別個のビューポートに表示されます。面、稜線、頂点は異なる色でハイライトされます。
制限事項
パーツの比較は、図形情報およびトポロジー情報のみを比較します。ブレンドや集合体データなどの他の情報は、比較の対象になりません。
縮尺したパーツは正確には比較できません。参照点 (パーツを整列させる点) から図形までの距離が大きくなると、比較に失敗し「参照のみ」または「チェックのみ」の結果が生じやすくなります。
稜線および面の比較方式は高度なサンプリング手法に基づいています。この方法では有限個の代表的な点がサンプリングされるため、詳細検出から返される距離は近似値です。
2 つの要素が幾何学的に等しくなるのは、次のように 1 つの要素がもう一方の要素を指定の精度で含む場合です。つまり、要素 e1 からサンプリングされた各 3D 点から要素 e2 までの距離が指定した精度より小さい場合、e1 は e2 を指定の精度で含んでいることになります。返される距離よりも精度の値を大きくすると、Creo Elements/Direct Modeling により 2 つの要素は幾何学的に等しいものとして扱われます (ただし、実際には異なっている可能性があります)。