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クライアントソフトウェアのコンポーネント
ここでは、Windchill ランタイムアーキテクチャのクライアント階層のコンポーネントについて説明します。
Web ブラウザ
Windchill の中心となるクライアントコンポーネントは Web ブラウザです。低価格で高機能な Web ブラウザが広く行き渡っているので、各クライアントのホストをほとんどメンテナンスしなくても、大規模な分散情報システムを展開できます。
HTML ページの表示機能は、単純なアプリケーションには十分ですが、アプリケーションを作成する複雑な情報のすべての観点からは十分な機能性があるとはいえません。このため、Windchill では Java ランタイムと基本クラスに基づいた Java アプレットをホストできるブラウザが必要です。現在、最も多く利用されているブラウザは、Mozilla Firefox と Microsoft Internet Explorer です。
Web ブラウザをフロントエンドとして使用すると、HTTP サーバーの機能をバックエンドで活用できます。たとえば、別の Web サーバーリソースへのアクセスの制御用に設計された HTTP リクエスト認証は、Windchill システムへのアクセスの認証用に使用されます。その際、ライセンスを取得したり Windchill クライアントとサーバーにセキュリティソフトウェアを組み込む必要はありません。メッセージ要約の認証や個人のデジタル証明書の認証などの急速に進歩している認証スキームは、Windchill システムで意識しなくても使用できるので、Web セキュリティの基礎構造を目的に合わせて自由に管理できるようになります。
また、Web ブラウザをフロントエンドにすれば、組み込みのファイルダウンロード機能とアップロード機能を利用したり、ヘルパーアプリケーションやプラグインを起動することもできます。
HTML ページ
クライアントと Windchill サーバー間の最初の接点は、HTTP GET または POST リクエストです。これは、通常、Windchill システムとの接続を開始する HTML ページに埋め込まれたリンクによって起動される GET リクエストです。
Windchill システムは HTML ページで応答します。このページには、ブラウザ内のウィンドウまたはフレームの使用を調整する JavaScript や JScript が含まれることがあります。
システムへの多くの単純なアクセスでは、HTML フォームデータが入力としての役割を果たす HTML プレゼンテーションのみを使用する場合があります。ただし、一般的なクライアントセッションでは、複雑なデータが関係したユーザーとの複雑な対話を遂行するアプレットのタグをこれらの HTML レスポンスに埋め込む必要があります。
Java アプレット
Java アプレットは Windchill サーバーからダウンロードされ、クライアントシステム上で実行されます。Java アプレットには高度なグラフィカルユーザーインタフェース機能が備わっているため、ユーザーと複雑なやり取りができます。
Java アプレットを起動すると、Java RMI により Windchill サーバーと直接通信できます。このため、HTTP サーバーによる間接的な通信で生じる負荷を避けられるので、非常に複雑なデータをクライアントとサーバー間で簡単にやり取りできます。
HTTP プロキシを使用してファイヤウォールを通す必要がある場合、Java RMI 通信は HTTP 上に自動的に重ねられます。ただし、その結果、Windchill サーバーに直接接続する場合よりもパフォーマンスが大幅に低下します。
同一の Windchill システムからロードしたアプレットクラスは相互に通信し、ブラウザのウィンドウやフレームを使用してシームレスなシステムイメージを提供します。
連結した Windchill システム (個々の HTTP サーバーに属する) からロードしたアプレットのクラスは、セキュリティの理由により、互いに直接通信できません。したがって、システム間のリンクには HTTP URL が使用され、HTML ウィンドウにロードするためにブラウザに渡されます。その結果、HTML ページには JavaScript または JScript とアプレットタグが含まれ、ここでもウィンドウとフレームが使用されてシームレスなシステムイメージが提供されます。
対話型アプレットでは、実行時間の長いサーバートランザクション用にフィードバックを表示できます。このフィードバックはプログレスインジケータの形式で表示でき、操作をキャンセルする機能を持つ場合もあります。
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Java 11 以降ではアプレットがサポートされません。詳細については、Oracle のドキュメントを参照してください。
クライアント側での Java 8 の設定
クライアント側で次の設定が必要です。
例外リストへのエントリの追加
セキュリティエラーによってアプレットがブロックされている場合、これを「Java Control Panel」 > 「Web Settings」 > 「Exception Site List」 > 「Add」から例外リストに追加します。必ず Windchill のベース URL を例外リストに追加してください。URL の文字列は、http://<ホスト名>:<ポート>/<Web アプリケーション> のようなフォーマットになっています。
テンポラリファイルの削除
テンポラリファイルを削除するには、次のステップに従います。
1. 「Java Control Panel」を開きます。
2. 「Web Settings」 > 「Temporary File Settings」に移動し、「Delete Files」をクリックします。
3. 「Delete Files and Applications」ウィンドウのすべてのチェックボックスをオンにし、「OK」をクリックします。
Java セキュリティポリシーファイルへのポートエントリの追加
直接 RMI を実行するには、ポートエントリを Java セキュリティポリシーファイルに追加する必要があります。
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ポートがブロックされている場合、ポートエントリを追加しないでください。
ポートエントリを追加するには、JRE の場所を開き、Java のバージョンに応じたポートエントリを追加します。
Java のバージョン
JRE の場所
ポートエントリ
Java 8
<JRE の場所>\lib\security\java.policy
1. permission java.net.SocketPermission "<IP Address of host>:<port number of Server manager>", "accept,connect,listen";
2. permission java.net.SocketPermission "<IP Address of host>:<port number of all Method manager, add individual>", "accept,connect,listen";