ボルトの保守
ディスクの空き容量を増やすには、ボルトおよびフォルダの定期的なメンテナンスを行い、非参照ファイルを除去します。非参照ファイルとは、Windchill オブジェクトへの有効な関連付けが設定されていないファイルのことです。非参照ファイルは、次のいずれかを実行して除去できます。
• 「ボルトコンフィギュレーション」ウィンドウで、 > の順に選択して 1 回限りのクリーンアップを実行します。詳細については、
ボルトおよびフォルダのクリーンアップを参照してください。
• Windchill シェルで RemoveUnreferencedFiles ユーティリティを使用します。詳細については、後述の「RemoveUnreferencedFiles ツール」を参照してください。
> オプションを使用して、指定した基準に一致したレプリカボルト内の複製されたアイテムのファイルを非参照としてマーク (削除も可) する自動クリーンアップスケジュールを設定することもできます。
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自動ボルトクリーンアップ操作のデフォルトは、クリーンアップ基準に合致するレプリカボルトファイルの参照を解除するだけです。これらのファイルは、非参照ファイルを除去するまで削除されません。参照されていないファイルがクリーンアップ操作で自動的に削除されるよう、このプロセスを自動化するには、wt.properties ファイルの wt.fv.master.deleteUnreferencedFilesOnAutoVaultCleanup を true に設定します。
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除去した非参照ファイルは、ホストシステムから完全に削除されます。そのため、クリーンアップ操作を実行する前に、バックアップ情報を作成する必要があります。これを実行するには、「ボルトコンフィギュレーション」ウィンドウで、 > を選択します。これを実行すると、Windchill メソッドサーバーは、wt.properties ファイルの $(wt.fv.log.mountInfoFile) プロパティで指定されたログファイルに情報を書き込みます。このファイルには、以下の形式でファイルボルトマウント情報が記録されています。<ホスト名><マウントパス>
バックアップ情報ファイルを使用してシステムバックアップツールを設定し、ファイルボルトを効果的に保護できます。グラフィカルユーザーインタフェースを使用して、またはマッピング規則ファイル内でプロパティを設定しない場合は、xconfmanager ユーティリティを使用してプロパティを追加または編集します。詳細については、
xconfmanager ユーティリティの使用を参照してください。
ボルトオブジェクトの削除では、以下の規則が適用されます。
• マウントのあるホストを削除すると、削除したホストに関連するマウントもすべて除去されます。したがって、削除されたホストに関連付けられていたフォルダは、そのホストにはマウントされていませんが、ほかのホストにはマウントされた状態のままです。
• フォルダを含むボルトは削除できません。
• コンテンツファイルが含まれているフォルダは削除できません。
• フォルダを削除すると、フォルダのマウントもすべて除去されます。
RemoveUnreferencedFiles ツール
RemoveUnreferencedFiles ツールで、コマンドラインインタフェースから非参照ファイルをクリーンアップできます。このツールは管理者権限を持つユーザーのみが実行できます。このツールでは、「ボルトコンフィギュレーション」ウィンドウから使用できる「非参照ファイルを除去」オプションと同じ機能を別の方法で実行できます。cron ジョブまたはバッチスクリプトの一部として非参照ファイルを除去する場合に便利です。
RemoveUnreferencedFiles ツールは、Windchill シェルから次のコマンドで実行できます。
Windchill wt.fv.tools.RemoveUnreferencedFiles
Windchill wt.fv.tools.RemoveUnreferencedFilesOlderThan
このツールは次のオプションのいずれかと同時に使用します。
• -move - 非参照ファイルをコンテンツファイルのある .unreferenced という名前のサブフォルダに移動します。
• -delete - 非参照ファイルを完全に削除します。
次のパラメータのいずれか 1 つを含める必要があります。
• -folder=<フォルダ名> - マスターボルトフォルダまたはレプリカボルトフォルダの名前。
• -vault=<ボルト名> - マスターボルトまたはレプリカボルトの名前。
このツールを実行すると、Windchill ログディレクトリの RemoveUnreferencedFiles という名前のサブフォルダにログファイルが作成されます。ログには、ツールを実行したユーザー、入力パラメータ、開始時刻、完了時刻、発生したエラーなどの情報が含まれます。
ボルトクリーンアップ監査ログのパージ
ボルトクリーンアップ監査ログのサイズが大きくなった場合は、ContentCleanupLogsUtility ツールを使用して、これらのログを抽出およびパージすることができます。抽出したデータは ZIP ファイルに保存されます。このツールを実行できるのは管理者だけです。また、ツールを実行するときには、Windchill インスタンスが実行されている必要があります。
このツールを実行するには、Windchill シェルに次のコマンドを入力します。
windchill wt.fv.tools.ContentCleanupLogsUtility
このツールを使用するときに、次の引数を指定することができます。引数を何も指定しなかった場合は、過去 60 日間のサイトレベルのログが抽出され、生成された ZIP ファイルが <Windchill>\logs に保存されます。
引数
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説明
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-sites=<サイト 1>、<サイト 2>、...
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ログを抽出するサイトを識別します。この引数を指定しない場合は、すべてのサイトのログが抽出されます。
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-vaults=<ボルト 1>、<ボルト 2>、...
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ログを抽出するボルトを識別します。この引数を指定しない場合は、すべてのボルトのログが抽出されます。
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-folders=<フォルダ 1>、<フォルダ 2>、...
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ログを抽出するフォルダを識別します。この引数を指定しない場合は、すべてのフォルダのログが抽出されます。
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-fromdate=<mm/dd/yyyy>
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指定した日付より後に作成されたログだけを抽出します。この引数は -todate 引数と一緒に使用します。
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-todate=<mm/dd/yyyy>
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指定した日付よりも前に作成されたログだけを抽出します。この引数は -fromdate 引数と一緒に使用します。
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-path=<パス>
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ログを含む ZIP ファイルを保存する場所を指定します。この引数を指定しなかった場合、生成された ZIP ファイルが保存される場所は <Windchill>\logs になります。
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-purge=<true または false>
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true に設定すると、コンテンツのクリーンアップ監査ログは抽出後にデータベースから除去されます。
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-usage
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有効なすべての引数とその効果を一覧表示します。
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このツールを使用するときには、ユーザー名とパスワードの入力を要求するウィンドウが表示されます。入力した資格情報を有するユーザーが、管理者グループのメンバーであることを確認してください。