現況
バッチ干渉検知は、トラック、自動車、トラクター、航空機全体など、最大規模のアセンブリのデジタルモックアップ (DMU) で干渉を検出することを主な目的として設計されました。ただし、このような最大規模のアセンブリでバッチ干渉検知によってすべての干渉、接触、クリアランスを検出することを期待するのは非現実的です。そのような膨大な干渉計算には多数の変数が関わっていることがその理由です。
• 不完全あるいは複雑な、さまざまな出自の過去の CAD データや製品表現データが含まれている
• 以前のリリースのオーサリングアプリケーションでモデリングされたデータは精度が低かったり、その当時は最新であっても今日の標準からすると時代遅れのモデリング技術が使用されていることがある
• 使用されている精度が低い
干渉検知で最も重要なことは以下のとおりです。
• 定義されている許容値から外れているすべての干渉、接触、クリアランスを検出する
• 優先順位を付けることができるように詳細な重大度情報を提供する
ただし、現実的には、必ずしも 100 % の結果を得ることはできませんが、これらのツールによってこれに一歩近づくことができます。
したがって、現在の開発目的は以下を提供することにあります。
• 重大な干渉が存在する場所についてのさらに明確な情報
• 解決と処理の優先順位を付けることが可能な、相対的な重大度の値
すべての干渉を検出できることはありえませんが、最も重要なものを含む、80-90 % は検出できます。
ボリュームが使用不可である干渉のレポート
多くの場合、ボリュームがない干渉は実際には非常に小さな干渉であり、DMU の実用上の目的からは接触と見なすことができます。このような干渉を簡単に処理するため、これらを接触として扱うか、まとめて無視できます。これは Creo View クライアント (デスクトップ干渉解析) または CLASH Worker (バッチ干渉検知) で使用可能な環境変数 PVIEW_CLASH_NO_VOLUME によって制御できます。
set PVIEW_CLASH_NO_VOLUME=contact
|
ボリュームがない干渉を接触としてレポートします。
|
set PVIEW_CLASH_NO_VOLUME=ignore
|
ボリュームがない干渉を無視します。つまり、これらの干渉はレポートにまったく含まれません。
|