Windchill は、LDAP ディレクトリサービスから、ユーザーとグループの両方の情報、およびシステムインフラストラクチャに関する情報を取得します。これには、Info*Engine の設定情報や、Windchill タスク代理と情報リポジトリに関する情報が含まれます。

Windchill は、標準ベースのディレクトリサービスの API を使用して LDAP ディレクトリサービスと通信します。したがって、Windchill は理論上、インターネット規格の LDAP バージョン 3 プロトコルを実装するすべてのディレクトリサービスにアクセスして対話できます。異なる LDAP ベースのディレクトリ製品には相違点があります。たとえば、さまざまな LDAP ディレクトリの実装によってサポートされているスケーラビリティ、パフォーマンス特性、および拡張スキーマは異なるので、Windchill ではサポートしているディレクトリソリューションにいくつかの制約を設けています。

Windchill は、Windchill Directory Server という名前のバンドル済み LDAP ディレクトリサーバーを組み込んでおり、このサーバーは必須です。Windchill Directory Server は Windchill のディレクトリサービス要件をすべて満たしており、Windchill のユーザーおよびグループに関する情報、および Windchill のディレクトリベースの基礎情報すべてを格納できます。実際に、Windchill では、基礎情報を Windchill Directory Server で保持する必要があります。同時に、Windchill では、ユーザーおよびグループに関する情報を必要に応じて別の LDAP ディレクトリに格納することもできます。

このように、Windchill は同時に複数の LDAP ディレクトリサーバーと対話できるように設定できます。これらの 1 つ以上のサーバーは Windchill Directory Server であることが必要で、その Windchill Directory Server には、Windchill のすべてのディレクトリベースの基礎情報を含める必要があります (たとえば、Info*Engine 設定プロパティ、Windchill フェデレーション設定情報など)。Windchill は Windchill Directory Server に限らず、インターネット LDAP バージョン 3 規格に準拠するすべての LDAP ディレクトリサービスからユーザーおよびグループに関する情報を取得できます。Windchill グループおよび組織の情報を Windchill が更新できることが必要なので、この情報は Windchill にフルアクセスを提供する LDAP サーバー (Windchill Directory Serverなど) に格納する必要があります。