Windchill コンテキストには、関連する情報の収集や検索を行うためのフレームワークが用意されています。Windchill ソリューションにあるコンテキストは、階層関係を構成しています。ここでは、基本的なコンテキスト階層について説明します。

サイトコンテキストは、1 つ以上の子組織コンテキストを持つことができます。組織コンテキストは、1 つ以上の子アプリケーションコンテキストを持つことができます。

アプリケーションコンテキストには、以下の種類があります。

テンプレートファイルなどのデータは、複数のコンテキストに分散できます。たとえば、階層の最上位に、プレゼンテーションやメモに使用するテンプレートなど、一般的なドキュメントテンプレートを定義できます (サイトコンテキスト)。ドキュメントテンプレートは、すべてのコンテキストで使用できます。次に、組織コンテキストやライブラリコンテキストなど、階層内の各層で、特定性が高いテンプレートを徐々に定義していきます。子コンテキストでは、親コンテキストにあるテンプレートと同じ名前が定義できるので、子コンテキストにあるテンプレートをオーバーライドして、親コンテキストにあるテンプレートの代わりに使用できます。

分散管理では、アプリケーションコンテキスト管理者はそれぞれの管理タスクを担当します。たとえば、各製品、ライブラリ、プロジェクト、およびプログラムに、専用の管理者を置くことができます (製品マネージャ、ライブラリマネージャ、プロジェクトマネージャ、およびプログラムマネージャと呼ばれます)。さらに、コンテキストチームで共有チームを使用する場合、共有チームマネージャ (共有チームで設定) は、共有チームを使用する各アプリケーションコンテキストのコンテキストマネージャになります。これにより、複数コンテキストの管理作業を 1 人または複数のユーザーに簡単に割り当てることができます。

分散管理をサポートするには、管理ユーティリティがコンテキスト認識型である必要があります。たとえば、ライブラリのコンテキストで「ポリシー管理」ユーティリティを開くと、まず表示されるのはライブラリコンテキストにあるドメインと、ライブラリコンテキストのドメインの祖先であるドメインです。コンテキスト認識型のユーティリティを使用すると、アプリケーションコンテキストマネージャとして認識されるユーザーが管理権限を委任できるようになります。

階層管理を使用すると、コンテキストは、親コンテキスト (ポリシーの場合は親ドメイン) から管理アイテムを継承します。親コンテキストのレベルで実行された管理作業は、そのすべての子コンテキストに適用できます。子コンテキストは、ポリシーを除き、その親コンテキストの管理アイテムをオーバーライドできます。ポリシーについては、すべての親ドメインの規則と現在のドメインの規則とがマージされ、現在のドメインのポリシーが作成されます。ポリシーの詳細については、ドメインとポリシーの管理を参照してください。

コンテキストでの通常の管理作業は以下のとおりです。

通常、管理者以外の Windchill ユーザーは、管理アイテムの作成、修正、削除を行いません。ただし、以下の管理アイテムは表示可能で、またこれらのアイテムの影響を受けます。