実数や実数 (単位付き) の値で属性サーチを実行する場合、Windchill は一定の範囲内でサーチ結果を返すことができます。詳細については、数値のサーチ範囲を参照してください。

実数 (単位付き) の値をサーチした場合、ベース単位を使用して範囲が計算されます。この単位はユーザープリファレンスによって制御可能な表示単位とは異なる場合があります。詳細については、以下を参照してください。

これにより、表示単位によってはサーチ結果に大きな違いが生じることがあります。さらに、複数のユーザーがデータを共有しているときに、これらの環境が異なる測定システムを使用するよう設定されている場合、混乱が生じることがあります。

たとえば、以下について考えてみます。

John と Arnold は同じ組織内でデータを共有して作業しています。

Arnold は以下の部品を作成し、各部品の重量をキログラムで設定します。

John は以下の部品を作成し、重量をポンドで設定します。

John が Arnold の部品を表示したときには、キログラムからポンドに変換された重量が表示されます。

ただし、データベースに実際に記録されている重量はベース単位の重量です。Arnold の表示単位はベース単位と同じなので、Arnold が入力した重量がそのままデータベースに保存されます。

ただし、Arnold の側からすると、物事は若干複雑です。John が重量の値をポンドで入力すると、次の 2 つの処理が行われます。

John が重量属性に対してアドバンスサーチを実行した場合、結果の数値範囲は変換後の数値範囲から計算されます。

たとえば、John が基準値として 0.70 lbs-mass を使用して重量属性に対してデータベースサーチを実行したとします。

「サーチ」をクリックすると、以下の処理が行われます。

今度は、Arnold が重量=0.317514659kg (これは Windchill で 0.70 ポンドを変換した場合の完全な値) という基準を使用して部品をサーチします。

サーチが実行される前に変換は行われません。この結果、Arnold には 0.3175146585 から 0.3175146605 というはるかに小さな範囲で結果が返されます。

この時点で、Arnold は当然のことながら混乱します。

それは、Windchill では表示値ではなくデータベース値でサーチが行われるためです。

John_1 と John_6 のどちらのデータベース値もサーチ入力と完全に一致しています。しかし、John_5 の実際のデータベース値はサーチ範囲に含まれていません。

Arnold_5 の場合、その表示値とデータベース値は 0.3 kg で同じです。したがって、このサーチの評価で Arnold_5 は 0.300000000 に丸められ、この値は 0.3175146585 から 0.3175146605 のサーチ範囲に含まれていません。