ThingWorx Docker ビルドの設定
ThingWorx Docker イメージを構築するには、以下の両方の操作を実行します。
必要なバイナリがステージングされ、構築プロセスで使用可能になっていることを確認します。
build.env 変数ファイルを適切な値で修正します。
必要なファイル
ThingWorx Docker を構築するには以下のファイルが必要です。
すべてのプラットフォームバージョンで必要なファイル:
プラットフォーム
必要なファイル
ファイルの例
template-processor
変数の提供を開始する際に Docker コンテナ内のテンプレートを解析し、実行中の環境に基づいてコンフィギュレーションファイルのフォーマットを設定するために PTC によって提供されるツール。
template-processor-12.0.0.9-application.tar.gz
tomcat
ThingWorx Platform を実行するために Apache から取得した Tomcat アーカイブファイル。
tomcat-9.0.21.tar.gz
java
Oracle から取得した Java JDK (バージョン 8) アーカイブファイル。
jdk-8u172-linux-x64.tar.gz
個々のプラットフォームバージョンで必要なアーカイブファイル:
プラットフォーム
ファイルの例
ThingWorx Platform H2
Thingworx-Platform-H2-8.4.1-b2126.zip
ThingWorx Platform PostgreSQL
Thingworx-Platform-Postgres-8.4.1-b2126.zip
ThingWorx Platform Microsoft SQL Server
Thingworx-Platform-Mssql-8.4.1-b2126.zip
このバージョンでは Microsoft から提供されている Microsoft JDBC Driver for SQL Server も必要です。
sqljdbc_6.0.8112.200_enu.tar.gz
ThingWorx Platform Azure SQL
Thingworx-Platform-Azuresql-8.4.1-b2126.zip
このバージョンでは Microsoft から提供されている Microsoft JDBC Driver for SQL Server も必要です。
sqljdbc_6.0.8112.200_enu.tar.gz
* 
PTC サポートサイトからファイルをダウンロードした場合、ダウンロードされたファイルには MED-12345-CD-084_ThingWorx-Platform-H2-8-4-0.zip のような名前が付きます。スクリプトでは Thingworx-Platform-<タイプ>-<バージョン>.zip という名前を前提としています。
build.env の変数
build.env ファイルには、設定しなければならない複数の変数が含まれています。以下の変数を設定しなければなりません。
変数名
デフォルト
コメント
PLATFORM_VERSION
8.4.1-b2126
プラットフォームのバージョンを指定します。
JAVA_VERSION
8u172
Oracle Java JDK のバージョンを指定します。
TOMCAT_VERSION
9.0.21
Apache Tomcat のバージョンを指定します。
TEMPLATE_PROCESSOR_VERSION
12.0.0.12
staging フォルダ内の template-processor アーカイブファイルのバージョンを指定します。
PLATFORM_SETTINGS_FILE
platform-settings.json
(staging フォルダに含まれている) ベース ThingWorx 設定ファイルへのパスを指定します。
BUILD_TEST_DBS
true
プラットフォームイメージとともに、テスト用にデータベースイメージを構築するかどうかを指定します。データベースイメージを構築するには true に設定します。
PLATFORM_H2_VERSION
8.4.1-b2126
構築する ThingWorx H2 Platform のバージョンを指定します。H2 コンテナを構築する場合にのみ必要です。
PLATFORM_H2_ARCHIVE
Thingworx-Platform-H2-8.4.1-b2126.zip
staging フォルダ内の ThingWorx H2 .zip ファイルのファイル名を指定します。H2 コンテナを構築する場合にのみ必要です。
PLATFORM_POSTGRES_VERSION
8.4.1-b2126
構築する ThingWorx PostgreSQL Platform のバージョンを指定します。PostgreSQL コンテナを構築する場合にのみ必要です。
PLATFORM_POSTGRES_ARCHIVE
Thingworx-Platform-Postgres-8.4.1-b2126.zip
staging フォルダ内の ThingWorx PostgreSQL .zip ファイルのファイル名を指定します。PostgreSQL コンテナを構築する場合にのみ必要です。
PLATFORM_MSSQL_VERSION
8.4.1-b2126
構築する ThingWorx Microsoft SQL Server Platform のバージョンを指定します。Microsoft SQL Server コンテナを構築する場合にのみ必要です。
PLATFORM_MSSQL_ARCHIVE
Thingworx-Platform-Mssql-8.4.1-b2126.zip
staging フォルダ内の ThingWorx Microsoft SQL Server .zip ファイルのファイル名を指定します。Microsoft SQL Server コンテナを構築する場合にのみ必要です。
SQLDRIVER_VERSION
6.0.8112.200
インストールする Microsoft JDBC Driver for SQL Server のバージョンを指定します。Microsoft SQL Server コンテナを構築する場合にのみ必要です。
MSSQL_DB_TWX_DATABASE_PASSWORD
デフォルトなし - 手動で設定しなければなりません
Microsoft SQL Server データベースユーザーのパスワードを指定します。BUILD_TEST_DBS が有効で Microsoft SQL Server イメージを構築する場合、イメージ構築プロセスで使用するためにこれを設定しなければなりません。
パスワードは 8 文字以上の長さで、次の 4 つのセットの中から 3 つの文字が含まれているようにします: 大文字、小文字、数字、シンボル。
MSSQL_DB_TWX_DATABASE_USERNAME
デフォルトなし - 手動で設定しなければなりません
Microsoft SQL Server データベースユーザーのユーザー名を指定します。BUILD_TEST_DBS が有効で Microsoft SQL Server イメージを構築する場合、イメージ構築プロセスで使用するためにこれを設定しなければなりません。
MSSQL_DB_TWX_DATABASE_SCHEMA
デフォルトなし - 手動で設定しなければなりません
Microsoft SQL Server データベースのデータベーススキーマを指定します。BUILD_TEST_DBS が有効で Microsoft SQL Server イメージを構築する場合、イメージ構築プロセスで使用するためにこれを設定しなければなりません。
MSSQL_DB_SA_PASSWORD
デフォルトなし - 手動で設定しなければなりません
Microsoft SQL Server sa ユーザーのパスワードを指定します。BUILD_TEST_DBS が有効で Microsoft SQL Server イメージを構築する場合、イメージ構築プロセスで使用するためにこれを設定しなければなりません。
パスワードは 8 文字以上の長さで、次の 4 つのセットの中から 3 つの文字が含まれているようにします: 大文字、小文字、数字、シンボル。
PLATFORM_AZURESQL_VERSION
8.4.1-b2126
構築する ThingWorx Azure SQL Platform のバージョンを指定します。Azure SQL コンテナを構築する場合にのみ必要です。
PLATFORM_AZURESQL_ARCHIVE
Thingworx-Platform-Azuresql-8.4.1-b2126.zip
staging フォルダ内の ThingWorx Azure SQL Server .zip ファイルのファイル名を指定します。Azure SQL コンテナを構築する場合にのみ必要です。
AZURESQL_SQLDRIVER_VERSION
6.0.8112.200
インストールする Microsoft JDBC Driver for Azure SQL のバージョンを指定します。Azure SQL コンテナを構築する場合にのみ必要です。
以下の変数は、デフォルト値が staging フォルダ内のファイルと一致しない場合にのみ設定しなければなりません。
変数名
デフォルト
コメント
TOMCAT_ARCHIVE
tomcat-9.0.21.tar.gz
staging フォルダ内の Tomcat アーカイブファイルの名前を指定します。
JAVA_ARCHIVE
jdk-8u172-linux-x64.tar.gz
staging フォルダ内の Java アーカイブファイルの名前を指定します。
SQLDRIVER_ARCHIVE
sqljdbc_6.0.8112.200_enu.tar.gz
staging フォルダ内の Microsoft JDBC Driver for SQL Server アーカイブファイルの名前を指定します。Microsoft SQL Server コンテナを構築する場合にのみ必要です。
TEMPLATE_PROCESSOR_ARCHIVE
template-processor-12.0.0.10-application.tar.gz
staging フォルダ内の template-processor アーカイブファイルの名前を指定します。
ファイルのステージング
Docker イメージの構築に必要なファイルを、このリリースに含まれている staging フォルダに配置しなければなりません。staging フォルダにはベース platform-settings.json ファイルがすでに含まれています。
ステージングを支援するため、Apache Tomcat および設定済みバージョンの Microsoft JDBC Driver for SQL Server (デフォルトのバージョン) を自動的にダウンロードできます。
自動的にダウンロードするには、以下の操作を行います。
1. build.env ファイルの変数を適切に設定していることを確認します。
2. コマンド ./build.sh stage を実行します。
エラーがない場合、ファイルは staging フォルダに配置され、build.env の設定と一致します。
その他の必要なファイルは以下の方法で取得できます。
Java
Oracle のライセンス条項に同意する必要があるので、Oracle から Java を手動でダウンロードします。これは Java SE Development Kit 8 Downloads ページからダウンロードできます。このページのライセンス条項に同意した後で、Linux x64tar.gz ファイル (例: jdk-8u172-linux-x64.tar.gz) をダウンロードします。
このファイルを staging フォルダに保存し、build.env ファイル内の変数 JAVA_VERSION および JAVA_ARCHIVE が正しいことを確認します。
ThingWorx Platform アーカイブファイル
PTC ソフトウェアダウンロードサイトのこの Dockerfile リリースが含まれている ThingWorx Platform の同じ部分から ThingWorx Platform アーカイブファイルをダウンロードします。相違点がある可能性があるので、Dockerfile のセットと同じ ThingWorx のバージョンを使用するようにします。ファイルの例: Thingworx-Platform-H2-8.4.1-b2126.zip
このファイルを staging フォルダに保存し、build.env ファイル内の変数 PLATFORM_<タイプ>_VERSION および PLATFORM_<タイプ>_ARCHIVE が正しいことを確認します。
テンプレートプロセッサアーカイブファイル
template-processor ツールはデフォルトで staging フォルダに含まれており、Docker ビルドに自動的に含まれます。build.env ファイルの TEMPLATE_PROCESSOR_VERSION および TEMPLATE_PROCESSOR_ARCHIVE の設定が正しいことを確認します。
Tomcat アーカイブファイル
Tomcat を自動的にダウンロードできなかった場合、Apache の Tomcat 9 Software Downloads サイトから直接ダウンロードします。「Core」バージョンをダウンロードするように選択し、「tar.gz」を選択します。ファイルの例: apache-tomcat-9.0.21.tar.gz
このファイルを staging フォルダに保存し、build.env ファイル内の変数 TOMCAT_VERSION および TOMCAT_ARCHIVE が正しいことを確認します。build.env 内で変更されている場合を除き、デフォルトで想定されている名前は tomcat-version.tar.gz です。
Microsoft JDBC Driver for SQL Server
Microsoft JDBC Driver を自動的にダウンロードできなかったか、別のバージョンを使用する場合、Microsoft の Microsoft JDBC Driver 6.0 for SQL Server から直接ダウンロードします。「English」バージョンを選択します (ファイル構造が別の言語とは異なるので)。次のページで、sqljdbc_version_enu.tar.gz を選択して「Next」をクリックします。
このファイルを staging フォルダに保存し、build.env ファイル内の変数 SQLDRIVER_VERSION および SQLDRIVER_ARCHIVE が正しいことを確認します。
Microsoft JDBC Driver for Azure SQL
Microsoft JDBC Driver を自動的にダウンロードできなかったか、別のバージョンを使用する場合、Microsoft の Microsoft JDBC Driver 6.0 for SQL Server から直接ダウンロードします。「English」バージョンを選択します (ファイル構造が別の言語とは異なるので)。次のページで、sqljdbc_version_enu.tar.gz を選択して「Next」をクリックします。
このファイルを staging フォルダに保存し、build.env ファイル内の変数 AZURE_SQLDRIVER_VERSION および AZURE_SQLDRIVER_ARCHIVE が正しいことを確認します。