アラート
アラートは特別なタイプの イベントであり、イベントパブリッシングとイベント購読のメカニズムが採用されています。アラートを使用して、イベント発生の規則を定義できます。イベントと同様に、状態の変化を処理するには、 購読を定義する必要があります。Thing Shape、Thing Template、Thing のすべてのプロパティに、1 つ以上のアラート条件を定義できます。プロパティの新しいデータが届くと、アラート規則が評価されます。アラート規則に該当する場合、アラートが作成されます。購読ユーザーにデータパケットが送信されます。
アラートはアラート履歴ファイルに書き込まれ、このファイルは「アラートサマリー」マッシュアップと「アラート履歴」マッシュアップで閲覧できます。確認済みのアラートと未確認のアラートが追跡されます。アラートによって冗長イベントは発生しません。たとえば、ある数値プロパティに、値が 50 より大きいときにアラートを生成するという規則があり、値が 51 の場合、アラートが生成され、アラートイベントが発生します。最初のアラートが確認される前に別の値 53 が届いた場合、最新の値も 50 より大きいので、さらなるイベントは発生しません。
アラートのタイプはプロパティのデータ型に対応しています。アラートには以下のベースタイプを使用できます。
Boolean
Datetime
Infotable
Integer
Location
Number
String
アラートを定義した後で、そのアラートの購読を設定することで、(電子メールやテキストメッセージなどを介して) イベントについてユーザーに通知するなど、該当するビジネスロジックを起動できます。
AlertFunctions の詳細については、 リソースを参照してください。
アラートに関するチュートリアルビデオを視聴するには、 ここをクリックしてください。
アラートの監視
「アラート履歴」および「アラートサマリー」ストリームには、システム内のアラートを監視する機能が備わっています。
「アラート履歴」はアラートストリーム内に記録されたすべての情報を記録する包括的なログであり、手動で除去されないかぎりそこにデータが保存されています。
「アラートサマリー」には、サーバーが最後にリセットされてから現在の状態までのデータが集約されています。「アラートサマリー」ページでは、アラートを表示、確認、(確認済みアラートと未確認のアラート別に) 並べ替えできます。
1. ThingWorx ヘッダーから、「監視」 > 「アラート履歴」の順に選択します。
すべてのアラートがここにリストされます。
2. 「アラートサマリー」タブをクリックします。
3. 「未確認」タブをクリックして、未確認のアラートを表示します。
4. プロパティに関するアラートを確認するかソースに関するアラートを確認するかを選択します。対応するフィールドにメッセージを入力します。
5. 「確認」をクリックします。
アラートの確認
確認 (ack) は、あるユーザーがそのアラートを確認し、それを処理していることを示します (たとえば、技術者が MRI マシン内のヘリウム不足に対応しているなど)。確認は「監視」 > 「アラート履歴」に表示されます。「アラート履歴」には、アラートが確認された日時とコメントが表示されます。
プロパティに関するアラートを確認するかソースに関するアラートを確認できます。ソース確認では、「監視」 > 「アラートサマリー」で選択したアラートのソース Thing に関するすべてのアラートが確認されます。プロパティ確認 (ack) では、「アラートサマリー」で選択したアラートのプロパティに関するアラートが確認されます。
たとえば、アラートが設定されている 2 つのプロパティを持つ Thing を作成し、両方のプロパティをアラート状態にします。「アラートサマリー」を表示し、「未確認」タブを選択すると、2 つのアラートが表示されます。1 つを選択し、プロパティ確認を行います。選択したアラートが「確認済み」タブに移動し、「未確認」タブから除去されます。両方のプロパティを再びアラート状態にし、「未確認」タブで一方のアラートを選択し、今度はソース確認を行います。この場合、選択したのは一方のアラートだけですが、両方のアラートが「確認済み」タブに移動します。
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アラートを確認してから保存した場合、そのアラートが再びトリガーされます。これは、このプロパティがアラート条件を満たしているためです。アラートを再びトリガーしない場合、アラート条件を満たさないようにするか、アラートを確認しないようにします。
アラートのオーバーライド
ランタイムで Thing のアラートのしきい値をオーバーライドして、アラートを最新の稼働条件に対応させることができます。これによって既存の Thing のプロパティがオーバーライドされることがあります。