緩和法による PDE の求解
• relax(A, B, C, D, E, S, U, rjac)
• multigrid(M, ncycle)
行列の要素の位置が正方領域内の位置に対応し、要素の値がその対応する点におけるポアソンの偏微分方程式 (PDE)
の解を近似する正方行列を返します。relax 関数は、グリッド上で逐次過大緩和法による修正 Gauss-Seidel 法を使用して、ポアソンの方程式を解きます。
multigrid 関数は、U のすべての境界条件がゼロという特殊な場合に、multigrid 法を使用して解きます。
• 境界条件が定数で、4 辺すべてで等しい場合、4 辺の境界条件がゼロになるように方程式を変換し、multigrid 関数を使用します。multigrid は、短時間で簡単に設定できます。
• ρ = 0 のとき、ポアソンの方程式はラプラスの方程式と同じになります。
• 双曲線型か放物線型の偏微分方程式、または連立微分方程式を解く場合は、numol 関数を使用します。
引数
• A, B, C, D, E は、4 つの最近傍値と 1 つの近似点における関数 u の離散ラプラス近似の係数を含む、同じ大きさの正方行列です。
• S は、正方領域内の各点で元の項を含む正方行列です。
• U は、領域の端で境界値と領域内の解の初期推定値を含む正方行列です。
• rjac はヤコビの反復のスペクトル半径を表す実数値で、0 < rjac < 1 です。0 から 1 の値で、緩和アルゴリズムの収束を制御。
rjac の最適値は問題によって異なりますが、r は良好な開始値です。ここで、n はグリッドの各方向の点の数です。
• M は、正方領域内の対応点において元の項に対応した要素を持つ 1 + 2n の正方行列です。
• ncycle は、multigrid 法での反復計算の各レベルでのサイクル数です。
一般に、ncycle = 2 でよい近似が得られます。