ユーザー定義関数について
組み込み関数を使用することも、独自の関数を定義することもできます。定義した関数は、その位置よりも右または下であればどこでも使うことができます。
PTC Mathcad では、関数を含む定義式を計算する際に次のステップが実行されます。
• 括弧内の引数が計算されます。
• 関数の定義に引数の値が代入されます。
• 関数の定義で指定された計算が行われます。
• 関数の値として結果が返されます。
ユーザー定義関数の引数には、スカラー、ベクトル、および行列を使うことができます。たとえば、上記の関数は次のように定義できます。
この関数は、ベクトルを引数にとり、スカラーの結果を返します。ユーザー定義関数名では大文字と小文字が区別されます。関数 f(x) と関数 F(x) は異なる関数です。
関数を定義する場合、引数リスト内の名前を定義する必要はありません。この時点では、PTC Mathcad が引数に対して実行する処理を定義し、引数が何であるかは定義しません。関数を計算する場合にのみ、引数を定義する必要があります。ただし、関数を定義するときに、引数に含まれていない変数名を使うときは、関数の定義の上でその変数名を定義しなければなりません。関数を定義した時点で変数がとった値が、以後ずっとその関数で使われます。
関数を変数の値に依存させるには、変数を引数に指定する必要があります。変数を引数に入れない場合、PTC Mathcad では関数を定義した時点で変数がとった値がそのまま使われます。