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ストラテジー : 並列処理によるエンジンの実行
デフォルトでは、実行中に使用される CPU の数は Creo Simulate で自動的に選択されます。CPU が 1 つのシステムの場合、Creo Simulate では常に標準の逐次処理が使用されます。並列プロセッサを搭載したマシンの場合、Creo Simulate はマシン上のすべての CPU を使おうとします。しかし特定の状況下では、Mechanica で使用できる CPU の数を制限することもできます。その場合、並列処理の利点とその制約とのバランスを取る必要があります。
並列処理の利点は、処理時間を短縮できることにあります。並列処理によって設計検討の実行時間の短縮が期待できるのは次のような場合です。
実行時にコンピュータを使用しているユーザーが 1 人だけの場合。
コンピュータに高速なディスク、十分な量のメモリが搭載されており、かつ搭載されている個々のプロセッサが高速である場合。
CPU 時間に対する経過時間の比が、単一 CPU の場合の値である 1 に近い場合。
モデルが大規模であり、ソリッドであり、かつブロック形状である場合。
これらの条件を満たしている場合でも、エンジンを並列処理モードで実行したときにごくわずかしか実行時間が短縮されない場合があります。これは、並列処理によって速度が向上するのはソリューションプロセス全体のうちのわずかな過程にすぎないためです。
並列処理の短所は、Creo Simulate と同時にほかのジョブを実行している場合にパフォーマンスのボトルネックが発生する場合があることです。つまり、システムのすべての CPU を Mechanica のエンジンで使用することにかなりの利点があるか、あるいはエンジンの実行時にシステムでほかのジョブが実行されるよう計画されていないというのでないかぎり、エンジンで使用する CPU 数を制限するのがよいでしょう。
システムのすべての CPU がエンジンジョブで使用されないようにするには、コンフィギュレーションオプション sim_run_num_threads を使用して CPU の数を制御します。次のいずれかの値を指定できます。
all - システムのすべての CPU を使用します。
all_but_1 - システムの 1 つを除く残りすべての CPU を使用します。たとえば、システムに CPU が 3 つある場合、Creo Simulate ではエンジンジョブ用に任意の 2 つの CPU が選択されます。
all_but_2 - システムの 2 つを除く残りすべての CPU を使用します。たとえば、システムに CPU が 3 つある場合、Creo Simulate ではエンジンジョブ用に任意の 1 つの CPU が選択されます。
 
*注記 システムに CPU が 2 つしかない場合、Creo Simulate では両方の CPU がエンジンジョブ用に選択されます。
2 - システムの任意の 2 つの CPU を使用します。
1 - システムの任意の 1 つの CPU を使用します。
half - システムの CPU の半数を使用します。
 
*注記 システムの CPU の数が奇数の場合、Creo Simulate では端数を切り捨てた数の CPU が選択されます。たとえば、システムに CPU が 3 つある場合、Creo Simulate ではエンジンジョブ用に任意の CPU が 1 つだけ選択されます。
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