AutoGEM について
ネイティブモードで AutoGEM メッシュを作成して使用するには、「AutoGEM」メニューのコマンドを使用します。AutoGEM は、Creo Simulate の自動ジオメトリ要素メッシャーです。AutoGEM メッシャーによって作成される有限要素は基礎モデルジオメトリまで非常に正確なので、これらの要素はジオメトリ要素と呼ばれることもあります。
「AutoGEM」メニューのコマンドを使用すると、解析の前に Creo Simulate でモデルを正しくメッシュできるかどうかを検証したり、メッシュ時にモデルをどのように処理するかを指定したりできます。解析前にメッシュをレビューすることにより、メッシュを正しく行うことができるかどうかを判定し、できない場合は、ジオメトリに関するどのような問題が原因で AutoGEM が失敗するかを特定できます。その後で、さまざまなテクニックを使用してメッシュに関する問題を修正し、修正されたメッシュを必ず使用するようにできます。
「AutoGEM」メニューには以下のコマンドが含まれています。
• 「制御」(Control) - AutoGEM のメッシュ制御をモデルに対して作成します。
「制御」(Control) コマンドを選択すると、
「AutoGEM 制御」(AutoGEM Control) ダイアログボックスが開きます。このダイアログボックスを使用すると、メッシュ制御をモデルに適用して、問題がある領域のメッシュを改善することができます。
• 「作成」(Create) - AutoGEM のメッシュをモデルに対して作成します。
「作成」(Create) コマンドを選択すると、
「AutoGEM」ダイアログボックスが開きます。このダイアログボックスを使用して、メッシュの作成、レビュー、作成を行います。メッシュファイルがすでに存在する場合は、
「作成」(Create) コマンドによってメッシュ要素が自動的にロードされます。
• 「設定」(Settings) - AutoGEM の基本設定と制限をレビューし、変更します。
「設定」(Settings) コマンドを選択すると、
「AutoGEM 設定」(AutoGEM Settings) ダイアログボックスが開きます。このダイアログボックスを使用して、要素の生成時に AutoGEM で実行されるアクティビティのタイプを制御したり、アスペクト比や最大エッジ回転など、要素の形状パラメータを修正したりします。
「AutoGEM 設定」(AutoGEM Settings) ダイアログボックスに調整を加えると、メッシュに関する問題を修正できる場合があります。
• 「幾何公差」(Geometry Tolerance) - モデルの幾何公差設定を調整して、メッシュを実行する前にジオメトリを改善します。
「幾何公差」(Geometry Tolerance) コマンドを選択すると、
「幾何公差設定」(Geometry Tolerance Settings) ダイアログボックスが開きます。このダイアログボックスを使用して、モデル内の細長い小片、尖点、その他のジオメトリ上の問題を
Creo Simulate によって確実に解決します。
• メッシュ処理オプション - モデル処理オプションは、
「ソリッド」(Solid)、
「中間サーフェス」(Midsurface)、および
「ソリッド/中間サーフェス」(Solid/Midsurface) の 3 つです。これらのオプションは、中間サーフェスを含むモデルに対して使用します。これらのオプションを使用すると、
Creo Simulate でメッシュや解析の際にモデルをソリッド、中間サーフェスシェル、またはその両方の組み合わせのうちいずれとして処理するかを指定できます。
「AutoGEM」メニューのコマンドを使用してモデルをメッシュすると、後で変位、反力、応力、熱流束、および温度の計算に使用できるメッシュ要素が AutoGEM によって作成されます。解析または設計検討の実行時に
Creo Simulate でこれらの要素を使用する場合は、
「実行の設定」(Run Settings) ダイアログボックスの
「既存のメッシュファイルから要素を使用」(Use element from existing mesh file) オプションを選択する必要があります。AutoGEM 要素を使用しない場合は、
「実行の設定」(Run Settings) ダイアログボックスで
「実行時に要素を作成」(Create elements during run) オプションを選択して、新規の要素を作成するよう
Creo Simulate を設定できます。
AutoGEM では、モデルをメッシュする際、特に指定しないかぎり、モデルタイプにデフォルトの要素タイプが使用されます。たとえば、3D モデルでは、ソリッド四面体がデフォルトの要素タイプです。ただし、AutoGEM メッシュを作成する前に、シェル、ばね、質量、溶接などの
モデル化または
結合を手動で作成すると、モデルの特徴や動作をより効果的に反映する要素タイプを追加することで、デフォルトの AutoGEM メッシュを変更または強化できます。