パイピング > 製造 > パイプの製造 > パイプピースカット > フランジ継ぎ手のあるパイプカット間のクリアランスチェック
  
フランジ継ぎ手のあるパイプカット間のクリアランスチェック
1 回の操作で、参照パイプ方向に平行なパイプ方向をまとめてカットできます。どのカット位置も、参照パイプ方向の位置と同じになります。ターゲット方向が参照方向またはその他のターゲット方向に非常に近くにあり、カットが同じ位置で作成された場合、平行カットに接続されたフランジ継ぎ手は、相互に干渉して、使用可能なクリアランスによっては衝突が発生する可能性があります。
このような衝突を避けるため、仕様駆動パイピングによって、ジョイント継ぎ手の最小クリアランス値に基づいたクリアランスの自動チェックが実行されます。コンフィギュレーションオプション piping_joint_fitting_clearance を使用して、最小クリアランスのデフォルト値を指定します。カレントのアセンブリ単位に値を指定します。
平行パイプ方向の同一のカット位置は、クリアランスチェックのステータスに基づいてずらすことができます。
次の図に、パイプ方向 A と B の間のパイプカット位置の整列を示します。ここでは、パイプ方向のジョイント継ぎ手間の間隔が最小クリアランス値よりも大きくなっています。
1. パイプ方向 A
2. 実際のクリアランス
3. パイプ方向 B
前の例では、実際のクリアランスが最小クリアランス値よりも大きくなっています。そのため、カットとジョイント継ぎ手が重なって整列しています。
実際のクリアランスが指定した最小クリアランスよりも小さい場合は、オフセット距離に指定した値の分だけ、ターゲットパイプ方向のカット位置がずれます。
ジョイント継ぎ手のあるカットの位置移動
ジョイント継ぎ手間の不適切なクリアランスによる衝突を避けるには、平行パイプ方向のカット中にカットをずらします。
平行パイプの「パイプをカット」(Cut Pipe) ダイアログボックスの「オフセット距離」(Offset Distance) に指定された値は、カットの位置をずらすために使用されます。ジョイント継ぎ手の干渉が検出されると、違反を起こしている継ぎ手がハイライトされます。カット位置をずらすように促すメッセージが表示されます。カットをずらして挿入する場合は Yes を、カットの挿入を中止する場合は No を選択します。さらに、継ぎ手をずらして挿入した後でも、その位置がクリアランスチェックに違反する場合、カットの挿入を継続するか、または中止するかを尋ねるメッセージが表示されます。Yes を選択した場合、カットはずらした位置に挿入されます。No を選択した場合は、カットの挿入は中止されます。
コンフィギュレーションオプション piping_joint_fitting_offset を使用して、デフォルトのオフセット値を指定します。カレントのアセンブリ単位でオフセット値を指定します。
次の図は、パイプ方向 A、B、および C のジョイント継ぎ手の間隔が最小クリアランス値よりも小さい場合の、カット位置の移動を示します。
1. オフセット
2. パイプ方向 A
3. 実際のクリアランス
4. パイプ方向 B
5. パイプ方向 C
前の例では、隣合うパイプ方向、つまりパイプ方向 A と B のカット位置がずれます。離れた位置のパイプ方向、つまりパイプ方向 A と C のカット位置が整列します。