部品モデリング > エンジニアリングフィーチャー > 格子 > 可変密度の格子について
  
可変密度の格子について
可変密度の格子を作成できます。密度はビームの 2 次元断面サイズによって設定されます。ビームが太くなり 2 次元断面のサイズが大きくなると、密度が高くなります。ビームが太くなると、ビーム上のボールも大きくなります。以下の例では、中心から外に移動するにつれて、ビームの 2 次元断面サイズとボールサイズが変化しています。
可変密度の格子を設定するには次の操作を行います。
可変密度のパラメータが適用されるボリューム領域を定義します。
密度の変化を定義します。
特定のサイズより小さいビームを省略したり、テーパビームを許可したりするなど、その他のオプションを設定します。
可変密度の格子のボリュームの定義
ボリューム領域は参照および「距離」(Distance) の値によって定義されます。
参照をボリューム領域の中心に配置するか、そのいずれかの境界を定義するか、格子のボリュームの外に配置できます。参照はサーフェス、キルト、エッジ、頂点、カーブ、カーブ端点、軸、点、座標系を組み合わせて指定できます。
ボリューム領域のサイズは「距離」(Distance) によって定義されます。点の場合、ボリューム領域はその点を囲むボールの形状になり、距離の値はその半径を示します。カーブの場合、ボリューム領域はそのカーブを中心とした円柱スイープになり、距離の値はその半径を示します。サーフェスの場合、ボリューム領域はそのサーフェスの両側に距離の値だけオフセットした 2 つのサーフェスによって定義されます。
サイズの変化率
均一な格子を作成する場合、ビームの 2 次元断面サイズを設定します。可変密度の格子を作成する場合、「参照 2 次元断面サイズ」(Ref Cross Section Size) の値もビームに設定します。この 2 つの値は可変密度の格子の上限と下限を示します。数値の差が大きいほど、ビームの 2 次元断面サイズの変化が大きくなります。
選択した参照を中心として格子のセルが作成されます。参照からさらに離れた場所では、ビームのサイズは「密度」(Density) タブで設定したサイズから「2 次元断面サイズ」(Cross Section Size) で設定した値に変わります。
「サイズの変化率」(Rate of Size Change) パラメータでは、「参照 2 次元断面サイズ」(Ref Cross Section Size) によって指定される値から「2 次元断面サイズ」(Cross Section Size) によって指定される値にビームのサイズがどの程度の速さで変化するかを設定します。「サイズの変化率」(Rate of Size Change) が 1 に設定されている場合、2 つのサイズ間の遷移は線形になります。「サイズの変化率」(Rate of Size Change) が 1 より小さい場合、変化率は線形より遅くなります。「サイズの変化率」(Rate of Size Change) が 1 より大きい場合、変化率は線形より速くなります。
可変密度の格子の比較
以下の例では、同じボックスから可変密度の 2 つの格子が作成されています。ボリューム領域は高密度に設定されています。
次のパラメータはどちらの格子でも同じです。
「ビーム」(Beam) タブでは、「2 次元断面サイズ」(Cross Section Size) が 3 に設定されています。
「密度」(Density) タブでは、「参照 2 次元断面サイズ」(Ref Cross Section Size) が 15 に設定されています。
「密度」(Density) タブでは、ハイライトされているカーブが「参照」(References) の下にリストされています。
どちらの格子でも、最大のビーム (2 次元断面サイズが 15) がカーブを中心として配置されています。そのカーブを中心とした円柱の範囲の外では、ビームの 2 次元断面サイズは 3 に設定されています。円柱内では、カーブから離れるとビームは細くなります。
この 2 つの格子の唯一の違いが「距離」(Distance) の値です。
距離が 40 に設定されている可変密度の格子
距離が 70 に設定されている可変密度の格子
この例では、距離は小さくなっています。大きいビームと大きいボールが占めるボリューム領域は小さくなっています。
この例では、距離は大きくなっています。大きいビームと大きいボールが占めるボリューム領域は大きくなっています。
部分格子の作成
ボリューム全体の一部だけを穴埋めするように格子を設定できます。格子の作成をどこでやめるかを指定するには、「最小ビームサイズ」(Minimal Beam Size) を設定します。
デフォルトでは、「最小ビームサイズ」(Minimal Beam Size) は 0 に設定され、格子のすべてのセルが作成されます。
最小ビームサイズは、ビームの 2 次元断面サイズの値と、参照 2 次元断面サイズの値の間である必要があります。実際のビームの 2 次元断面サイズが「最小ビームサイズ」(Minimal Beam Size) より大きく、「参照 2 次元断面サイズ」(Ref Cross Section Size)「2 次元断面サイズ」(Cross Section Size) のいずれか大きい方より小さい場合に、セルが作成されます。「最小ビームサイズ」(Minimal Beam Size) の値より細いビームは作成されません。この例では、「最小ビームサイズ」(Minimal Beam Size) は 3.1 に設定されています。
 
*注記 「参照 2 次元断面サイズ」(Ref Cross Section Size)「2 次元断面サイズ」(Cross Section Size) より大きい場合、ボリューム領域の内側にセルが作成されます。「参照 2 次元断面サイズ」(Ref Cross Section Size)「2 次元断面サイズ」(Cross Section Size) より小さい場合、ボリューム領域の外側にセルが作成されます。