サーフェスチェック
「ジオメトリチェック (VDA 標準)」(Geometry CHECK (VDA standard)) ダイアログボックスの「サーフェス」(Surface) タブをクリックすると、タブページが表示されます。このページには次のチェックがあります。
• 小セグメントエッジ (Tiny Segment Edge) (デフォルトチェック設定: > 0.02 mm) - GeomIntegrityCHECK は、あるパラメータ方向で範囲がコンフィギュレーションファイルで指定された範囲より小さい面または面パッチを報告します。
公差以下のセグメントエッジを持つ面パッチは、システムまたは公差範囲が変化した場合に未定義の法線を発生させる可能性があります。
• 最小曲率半径 (Minimum Curvature Radius) (デフォルトチェック設定: > 0.5 mm) - GeomIntegrityCHECK は、曲率半径がコンフィギュレーションファイルの値より小さくて、必然的に境界が付けられたサーフェスの範囲を報告します。また、面に対する法線が定義されていない場所や曲率半径を決定できない場所も報告します。
ジオメトリ整合性チェックはモデル内の面の各点を調べ、最大の正負の曲率をコンフィギュレーションファイルで指定されている制限値と比較します。
1. R_TOL
2. R
面の曲率半径がある位置の設定値より小さくなければならないのは、ミリングで面に障害が発生する可能性があるからです。面の最小曲率半径は、オフセットされた面の最大クリアランスも制限します。
推奨する解決方法:
近似または円滑化によって、障害になっている面を作成しなおしてください。
• エッジカーブ間の角度 (Angle Between Edge Curves) (デフォルトチェック設定: 2° < A < 178°) - GeomIntegrityCHECK は、自然な境界が付いたサーフェスの境界カーブ間の角度が 0°または 180°周辺の臨界範囲にあるかどうかを確認します。隣接する境界カーブの接線間の角度を測定し、指定した設定値と比較します。
このエラーのため、コーナー点に未定義の法線が発生する可能性があります。
推奨する解決方法:
サーフェスを分割または拡大し、必要な領域を面として作成します。臨界角度でありながら、面のエッジ上とコーナー内の法線が定義されているような場合は、データの受信者が合意していれば無視できます。
• 法線の反転 (Reversal of Normals) (デフォルトチェック設定: モデル内での法線の反転は許可されていません) - GeomIntegrityCHECK は、法線角度の差異が局部的に大きく変化していて、必然的に境界が付けられたサーフェスの範囲を報告します。
また、面セグメント内に 4 つのコーナー法線、すなわち、4 つのエッジのパラメトリックな各中心点にあり、かつ面の中心にある法線を作成します。次に、各グループ内で比較します。
一般に、正規ベクトル上のすべての点は、一様に構成部品の方向に面して、または構成部品とは逆の方向に面して表示されます。サーフェスのエッジ上に偏差が発生する場合もあります。その結果、ツールは面の中に切り込めるので、ワークピースに対する損傷が発生するおそれがあります。
疑似三角形パッチの先端には、エッジで下に折り曲がった法線や上にはねている法線のような特別な場合がよく見られます。これは特に、ある点で交わる 2 つの境界カーブが交点を多少超えたところに投影するような場合です。
推奨する解決方法:
法線のベクトルの向きを変えた面を作成しなおしてください。その場合は、周辺部の正接条件を注意深く考慮してください。
三角形パッチの先端にあるベクトルが反転されたり、回転されたりするような場合は、先端 (許容できるギャップと小さい要素の境界内) をカットオフできるので、パッチの新しい第 4 のエッジが許容できる長さになります。別の方法として、正しい法線を持つ 3 面からなる境界面を作成できます。
• Patch Distribution - GeomIntegrityCHECK は、パッチ数がコンフィギュレーションファイルで指定されている値を超えているサーフェスを報告します。
サーフェス上に多数のパッチがあるのは、一般に、サーフェスの複雑性やサイズが望ましいものではないという徴候です。このようになるのは、たとえば、低い度数の面に対する高い度数の面の近似がうまくいっていないか、1 つの面にさまざまな曲率で各領域を結合したからです。
推奨する解決方法:
大きい曲率差を持つサーフェスを区分けしてください。調和的な曲率分布を持つサーフェスと多数のそれより小さいセグメントは、大きい度数のサーフェスで置換できます。
• Unoccupied Patch Rows - GeomIntegrityCHECK は空のパッチ行を持つサーフェスを報告します。つまり、ジオメトリ整合性チェックは境界カーブを持つ境界サーフェスのすべての外部境界カーブ上のパッチ行を報告します。
非占有パッチ行
1. パッチ 2
2. 面
3. パッチ 1
境界面で占有される面の面積は、個々のケースでは非常に小さい場合があるので、パッチ行全体は非占有です。これらの行は、不必要に貴重な保存スペースを占有します。一般に、これらのパッチ行は簡単に消去できます。
| 注記 以降のプロセスステップでは、非占有面の領域が必要になる場合があります。その領域の再構築は時間がかかります。このため、一般には非占有パッチ行を消去することをお勧めします。これらのパッチ行が必要であれば、適切なパッチ境界線に沿ってサーフェスを分割し、非占有サーフェスを完全に削除してください。 |
「サーフェス」(Surface) チェックのためのすべての設定を決定した後、「OK」をクリックしてチェックプロセスを開始するか、「キャンセル」(Cancel) をクリックして新しい設定を指定します。