リレーションでのパラメータの使用
リレーションを使って、NC シーケンスや工具パラメータを他のパラメータか部品寸法によって駆動できます。リレーションには数値と文字列値の両方のパラメータを含められます。パラメータがリレーションによって駆動されている場合、パラメータファイルの中でその隣に注記が付きます。リレーション駆動パラメータを修正すると、その値は再生時にリセットされます。
「リレーション」(Relations) ダイアログボックスで複雑なリレーションを定義できます。このダイアログボックスを開くには、
「パラメータを編集」(Edit Parameters) ダイアログボックスで
をクリックします。
新規 NC シーケンスを作成しているときに、工具を選択すると、「NC シーケンス」(NC sequence) タブの「パラメータ」(Parameters) サブタブで必須パラメータの値が自動入力されます。リレーションは以下の 1 つ以上の場所で定義されています。
• 「リレーション」(Relations) ダイアログボックス。このダイアログボックスを開くには「パラメータを編集」(Edit Parameters) > 「ツール」(Tools) > 「リレーション」(Relations) の順にクリックします。
• ワーキングディレクトリ内の ncparam.xml ファイル。
• PRO_DIRECTORY%/text/templates/mach_sim にある ncparam.xml ファイル
制約と例外
• 以下のシーケンスではパラメータの値は自動入力されません。
◦ ねじ切り旋盤
◦ 別のステップを参照として使用するローカルミリング NC シーケンス
• スケッチツールでは、「リレーション」(Relations) ダイアログボックスでパラメータを定義できますが、「パラメータ」(Parameters) タブの必須パラメータの値は自動入力されません。
• 複数先端工具による NC シーケンスの作成中、式はカッター直径ではなく先端 1 を使用して作成されます。
• 「工具設定」(Tool Setup) ダイアログボックスで工具ジオメトリを修正した場合、その工具に定義されているリレーションはそれに従って変更されません。そのような場合、ジオメトリを修正する代わりに工具タイプを変更できます。
リレーションの例を次に示します。
リレーションでの NC シーケンスパラメータの使用
この例では、円弧送り速度、カット送り、XY ピッチ、カッター直径の NC シーケンスパラメータがリレーションで使用されています。
• ARC_FEED = CUT_FEED*5
• STEP_OVER = CUTTER_DIAM/2
NC シーケンスパラメータの構文は PARAM_NAME:FID_# です (ここで PARAM_NAME はパラメータ名、# は NC シーケンスの内部フィーチャー ID)。この手順は必須ではありません。
リレーションでの工具パラメータの使用
この例では、工具 ID が XY ピッチおよびカッター直径 NC シーケンスパラメータとともに次のリレーションで使用されています。
• STEP_OVER:FID_22 = d6:1 * 0.1
• STEP_OVER:FID_22 = CUTTER_DIAM:TID_RMIL1 * 0.4
工具パラメータの構文は PARAM_NAME:TID_ID です (ここで PARAM_NAME はパラメータ名、TID は工具 ID)。
| 注記 工具 ID の指定は必須ではありません。工具 ID を指定しない場合、指定した工具パラメータがカレントシーケンスで考慮されます。 |
任意の NC シーケンスで使用されている工具の工具 ID を読み込んで、リレーションで使用することもできます。シーケンスから工具 ID を読み込むには、次の構文を使用します。
TOOL_ID:FID_# (ここで # は NC シーケンスの内部フィーチャー ID)
リレーションでのオペレーションパラメータ STOCK_MATERIAL の使用
この例では、素材材料のオペレーションパラメータがリレーションで使用されています。
• IF STOCK_MATERIAL =="steel" CUT_FEED = 200 ELSE CUT_FEED = 2000 ENDIF
このリレーションはオペレーションで定義されている素材材料に基づいてカット送りを制御します。同様に、このパラメータを使用してリレーションで NC シーケンスパラメータを制御することもできます。
「リレーション」(RELATIONS) メニューの「表示」(Show) > 「情報」(Info) で、「オプション」(Options)、「ツール」(Tools)、「NC シーケンス」(NC Sequences) (製造モードでのみアクセス可能) を使用して、工具や NC シーケンスパラメータをリレーションで簡単に使用できます。それぞれにおいて、選択した工具や NC シーケンスのパラメータ (ID を含む) が表示されます。
| 注記 パラメータ値を丸めるには、リレーションで floor() 関数を使用します。この関数は ncparam.xml ファイルでも使用できます。 |