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例: Pro/PROGRAM と製造 UDF の併用
この例では、穴の直径に基づいたドリリングツールを選択し、穴を仕上げるためにリーマ加工とボーリング加工のどちらを使用するかを決定するロジックが組み込まれた製造 UDF の作成と使用を説明します。これには UDF に参照部品のジオメトリを取り込む評価機能の使用も含まれます。
1. センタードリル
2. 深穴ドリリング
3. リーマ加工
4. ボーリング
5. 皿穴
前の図に表示されている製造モデルには以下の 5 つの定義された NC シーケンスがあります。
センタードリル
深穴ドリリング
リーマ加工
ボーリング
皿穴
ワークピースには以下のリレーション設定があります。

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RELATION PARAMETER NEW VALUE
/*** Relations for W_BASE:
/* USE EVALUATE FEATURE TO SET GEOMETRY LIMITS
HOLE_DIA = 2*HOLE_DIAM:FID_HOLE_DIMS HOLE_DIA 7.500000e-01
/* CHOOSE BORING OR REAMING TO FINISH HOLE
/* BASED ON FINAL HOLE DIAMETER
IF HOLE_DIA <= 1.25

BORE_REAM = "REAM" BORE_REAM REAM
ELSE

BORE_REAM = "BORE" BORE_REAM REAM
ENDIF
/* SET DRILL SIZE
IF HOLE_DIA >= .6 & HOLE_DIA < .75
TOOL_ID:FID_78 = "DR_19_32" TOOL_ID:FID_78 DR_47_64
ENDIF
IF HOLE_DIA >=.75 & HOLE_DIA <.90
TOOL_ID:FID_78 = "DR_47_64" TOOL_ID:FID_78 DR_47_64
ENDIF
IF HOLE_DIA >=.90 & HOLE_DIA <1.05
TOOL_ID:FID_78 = "DR_7_8" TOOL_ID:FID_78 DR_47_64
ENDIF
IF HOLE_DIA >= 1.05 & HOLE_DIA <1.2
TOOL_ID:FID_78 = "DR_1_1_32" TOOL_ID:FID_78 DR_47_64
ENDIF
IF HOLE_DIA >=1.2
TOOL_ID:FID_78 = "DR_1_3_16" TOOL_ID:FID_78 DR_47_64
ENDIF
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これらのリレーションは
評価の結果に基づいて穴の直径を設定します。
穴の直径の値に基づいてユーザー定義パラメータ bore_ream の値を設定します。
穴の直径に基づいてドリルを選択します。
このロジックを利用するには、製造 UDF (グループ) を定義します。ワークセルと 5 つの NC シーケンスをすべて取り込みます。「従属」(Subordinate)「Pro/Program」オプションを使用してグループを作成します (「従属」(Subordinate) を使用することで、モデルリレーションが確実に UDF に伝えられます)。NC シーケンスの配置に必要なプロンプトを入力します。
ボーリングとリーマの NC シーケンスが両方とも UDF に含まれます。Pro/PROGRAM のロジックに基づいて、どちらを実行するかが決定されます。
ボーリングまたはリーマの選択設定
1. 「プログラム」(PROGRAM) メニューの「設計編集」(Edit Design) をクリックします。
2. FID 117 (リーマ NC シーケンス) の前に、次の行を追加します。
IF BORE_REAM = fl"REAM"
3. FID 160 (次の NC シーケンス、ボーリング) の前に、次の行を追加します。
ENDIF
IF BORE_REAM = fl"BORE"
4. FID 160 の後ろに以下の行を追加します。
ENDIF
5. 保存し、Pro/PROGRAM エディタを終了します。
6. プロンプトに対して y と入力し、モデルに変更を反映します。
7. 「再生タイプ」(REGEN TYPE) メニューで「通常」(Normal) > 「実行」(Done) の順にクリックします。
別のモデルを読み込み、「編集」(Edit) メニューの「グループ」(Group) コマンドを使用してモデルにグループを配置します。「UDF 駆動」(UDF Driven)「読み取り専用」(Read Only) をクリックし、配置プロンプトに従います。モデルを再生します。
この時点で新しいモデルで穴の直径を修正でき (2 度再生します)、異なる NC シーケンスがどのように実行され、内蔵ロジックに基づいて別のツールがどのように選択されたかを確認できます。